トーキョーワッショイの仲間ユウジに、下北沢の雑踏で偶然にすれ違いました。
嬉しくて、迷わず声をかけ、男二人で、
それぞれの用事の待ち合わせ時間までの小一時間、喫茶することになりました。
ユウジに案内してもらったのは、下北沢の老舗珈琲店、花泥棒。
創業1979年、創業35年。
ユウジ曰く、下北沢の小路は大変複雑で、
こうして無事にたどり着けることは、この上ない奇跡とのこと。
私たちの生き方には二通りしかない。
- 奇跡など起こらないかのように生きるか。
- すべてが奇跡のように生きるか。
ユウジは後者、あるいは極端な方向音痴です。
さて、固い話は抜きにして、花泥棒に入店です。
美味しい。
また来たい。
入口のドアを押しただけ、 まだ珈琲も飲んでいないというのに
直感がそんな言葉を口にさせます。
美味しい予感の珈琲の香り。
居心地抜群の予感のイスとテーブルの艶やかな焦げ茶色。
円空仏のような顔立ちのマスターの深煎りの低い声。
さて、丸テーブルに向き合った久しぶりの男二人の会話が始まります。
一人はヒゲで長髪。
一人はメガネで無造作ヘア。
ヒゲが話します。
メガネは口をすぼめて両手で珈琲を飲みます。
メガネが話します。
ヒゲは手を組んで頷き片手で珈琲を飲みます。
マスターが水を足します。
ヒゲもメガネも話をやめます。
水の後に、ヒゲが話し、メガネが話し、 時計を見たら、時間でした。
ともかく、長野に行こうということになりました。
男は話に結論を求めます。
女は話のプロセスを大切にします。
子どもの話→仲間の話→カメラの話→長野に行こう。
プロセスは何だっていいのです。
いい時間を提供してくれた花泥棒、ありがとう。
男二人の喫茶時間に、花泥棒は文字通り、花を添えてくれました。
もし神様に、次の仕事は泥棒だと告げられたのならば、
私は手をあげて花泥棒を志願したいです。
ありがとう花泥棒。
奇跡が起きて、辿り着けたら、また来ます。
花泥棒(食べログ)
http://tabelog.com/tokyo/A1318/A131802/13013044/
東京都世田谷区北沢2-12-15 水内ビル 2F
花泥棒メガネ。