仕事が遅くなり、食べて帰ろうと決めて、思いついたお店がかれんど。
カレーと珈琲の店です。
調布駅から徒歩一分、細く暗い路地を抜けるとヒッソリとあります。
この店を成分表示するならば、こうなります。
- 温かさ
- 優しさ
- 17種のスパイス
オススメは、キーマカリーです。
体がポカポカと温まり、心も穏やかになります。
カレーを待ちながら、ポートランドの観光ガイドを読んでいたので、
ポートランドは、温かで優しくてカレーが美味しい所。
という勝手な印象がカレーの香りと共にすり込まれました。
ライスにカレーを乗せては口に運ぶ。
その一回一回の喜びをかみしめながら、食べ続けます。
皿の底が見え始めた時には、寂しさすら漂い始めます。
ふと他の席に目をやりますと、神々しい風景に出会いました。
男子学生が、キーマオムレツに、まさにスプーンを入れようとしているところでした。
黄金色の卵の大地にキーマの雲海が広がります。
うわ、おいしそ。
くいしん坊の私としては、後悔の念が先立ちつつも、
次にまた来る理由ができた、と、O型のポジティブ思考で心を落ち着けました。
このお店の、温かく優しい雰囲気を作っているのは、店長です。
「ぃ〜らしゃぃ」
「はぃ〜どぅぞぅ」
「ぁとざすぅ」
抑揚のある言い回しが印象的です。
軽やかで優しい。
カレーを美味しくする、18番目の隠しスパイスをそこに見た気がします。
そうそう、言い回しの紹介に一つ追加させてください。
「ポッカリ」
はいおまたせぇ、ポッカリでぇす。 と背後で店長の声が聞こえました。
ぽっかり? 皿だけってこと? 空虚を食らうということ?
そんな哲学的なメニューもあるのかと手元のメニューで調べたら、分かりました。
ポークカリーのことでした。
調布にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
食べログを見たら、嵐の番組に出たおかげで三時間待ちの頃もあったとか。
どうか、もうこれ以上有名になりませんように。
ヒッソリ、ポッカリな店でありつづけますように。
かれんど
調布市布田1-43-3
http://tabelog.com/tokyo/A1326/A132601/13016208/