立秋とは名ばかりの厳しい暑さが続いているようで、秋風がやってくるのはもう少し先ですね。皆様いかがお過ごしでしょうか。
 今日からもう9月残暑という書き出しもきっと昨日までしか使ってはいけないのでしょうね。

 さて今年の夏休みは、涼を求めて銀座のかき氷屋さんのはしごをして参りました。銀座には数多くのかき氷を食べさせるお店がありましてよ。その中でも、特に天然氷にこだわったお店が、ここ“麦酒屋るぷりん”さん。
 基本は、ビアバーなのでございます。国産の樽生クラフトビール、日本のワイン、日本のウィスキー、国産の有機野菜を使った美味しいお料理。なんでも国産にこだわったビアバーなのですが、もう一つの名物として〈4代目徳次郎〉氏が作られた“日光の天然氷”を使ったかき氷が有名でございます。
 
場所は銀座6丁目、バーニーズの後ろの正面"浦野ビル"でございます。かき氷ありますの小さな看板がでているだけのお店、お見逃し無く。なにやら派手な看板や広告は出せないと聞いております。
 エレベーターに乗って3階へ。木のドアをこそっと開けると、清冽という言葉が似合いそうなシンプルなしつらえ。カウンター10席、4人掛け2卓というこぢんまりとした広さで、カフェの様なカジュアルな雰囲気です。昼間は道路側の窓から陽が入りますが、夜は照明を落とし、隠れ家の様な雰囲気を醸す大人の店内になるようです。

 さっそく窓際のテーブルに座り、かき氷の小さいメニューを見せていただきました。るぷりんオリジナルのシロップをかけたかき氷はだいたい3~4種類ぐらいを用意されているそうな。迷ったあげく巨峰にいたしました。お値段は1500円。きょっほー!! まさに銀座価格、先ほど食べたランチの倍額を支払って初天然かき氷に挑戦です。

 でてきたかき氷のたたずまいは、さすがお上品で、高貴すら感じさせます。見ているだけで体感温度が5℃は下がります。高さは約20㎝、天然氷と天然シロップがこれでもかと交互にかかり、シロップの濃厚さが食べる前から見てとれます。
 巷のかき氷のシロップとは雲泥の差、月とすっぽん。黄色のレモン味と、ハワイアンブルーを混ぜたら緑色のメロンができちゃった。色の三原色、そんないかがわしさは微塵もございません。

 よく言われるのが、天然氷は頭が痛くならない、本当でしょうか。崩れるのを恐れて、静かにスプーンを差し入れます。嫌な重たさがなく、さくっとスプーンが進むこと進むこと。シロップは巨峰の程よい甘さが絶妙で、最後まで一気に食べ飲み干せる感じです。これなら、あのお値段でも納得の一皿でしょうか。
 かき氷はこれはこれでおススメなのですが、ゴールドに輝く6つのビールサーバーを見ると、やはり夜にも伺ってみなくてはと思いました。

 末筆ながら皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
 この時期は夏の疲れがどっと出ててくる頃です。お体を大切に、くれぐれもかき氷の食べ過ぎなどなさいませぬよう、どうかご自愛ください。
 まずは書中にてお礼まで。
    
    2013年9月1日 
                                      ウソムリエ本間
 
 
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