都内にはいったいどれだけの猫カフェがあるのだろうかと思った。
ググってみると、その数ざっと20軒以上はあった。
区別に分けられたホームページを見ていたら、
中央区には猫カフェはない。いや昨年末までは。
「猫CAFEにあお」(Niao)。
昨年の12月3日に銀座初の猫カフェとしてオープンしたらしい。
場所は昭和通りの7丁目辺り。ビルの中2階にその猫カフェはあった。
入り口を入るとさらに扉がある。猫が脱走しないようにと、用心の扉なのだろう。
店内に入ると、一瞬猫の匂い。犬派の私にとっては慣れない不思議な匂いだった。
靴を脱ぎサンダルに履き替え、私物を棚に置く。
すると同時に何匹かの猫がやってきて、鞄の中を覗こうとした。
聞いてはいたが、持ち物チェックは猫独特の行為だ。
奥からゆっくりと数匹の猫が、今度は私を調べにやってきた。
見慣れないストレンジャーを取り締まるように。
聞けば、ひっかいたり噛みついたりはしない、人によく慣れているらしい。
去勢はされていておとなしい。何度も言うが私は犬派だ。
犬の触り方や抱き方なら分かるが、猫はどう扱って良いのかわからない。
シッポをチョンと触ると、全身をギクッとさせた。こっちが、ギクッとしてしまった。
意外と猫のシッポは堅く、締まっている感じだ。
つかんでもいいのかな。ムギュと握ると、猫は一瞬振り向いてジッと私の顔を見る。
まったく猫ってやつらは、つかみ所のない動物だ。
希望としては、膝の上に仰向けにのせてノビノビさせたいのだが、
引っかかれたらどうしようという一抹の不安がよぎる。
路上を徘徊する野良猫にさわれるはずもなく、
今の今まで猫を抱き上げる経験すらなかった。
抜け目のない黒い猫がちゃっかりすり寄ってきたので、
思い切って両手をもって抱き上げてみた。おぉぉ、成せばなる。
そのまま膝の上に仰向けにのせて、親指で眉間をスリスリすると目を細めた。
まぁ、可愛いと言えば可愛い。だが、私の顔を猫の顔にくっつけて
スリスリする勇気はまだない。なぜなら、私は犬派だからだ。
結局、30分ほど滞在して、猫カフェを後にした。
ジャケットには、短い猫毛がいっぱいくっついていた。
銀座通りに向かって歩いていたら、松坂屋屋上のペットショップ「おおつか」を思い出した。
松坂屋は再来月6月30日で完全閉店。階上のレストラン街はすでに閉店している。
屋上のビアガーデンは、写真のごとくうらぶれた様子、強者どもが夢の跡だ。
えぇいとダメ元で、屋上のペットショップを覗いてみた。
するとまだ細々と営業を続けていた。
ロングコートチワワを含めトイプードルがガラス内のケージに入っていた。
銀座らしいラインナップ、価格もかなり高めだ。
ペットショップなので、猫カフェみたいに触ることはできない。
今度は、犬たちを見て癒やされる。
今日の銀座パトロールは、猫に触り、犬を眺めた。
できれば、犬に触り、猫を眺めたかった。
★http://www.niao.jp 猫カフェにあお【銀座7丁目】
★http://www.ginza-mpet.com ペットショップ おおつか 【銀座5丁目】