妻が風邪をひき、義母が泊まり込みで一週間、ヘルプに来てくれました。
この一週間の間、ずっと”ある誤解”が生じていました。
その記録を、文章とイラストと図で、ここに残したいと思います。
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義母が来た翌朝、テーブルに、たいやきが一つ置いてありました。
パックに貼られたシールには「2個入り100円」とあります。
血色の悪いうつろな表情のたいやきと、目が合いました。
その目線の先には、遠い故郷の海が広がっているようでした。
翌朝、同じ時間にダイニングの席に座って気がつきました。
同じ場所に、同じ顔の”ヤツ”がいるのです。
2個入り100円のパックの中に、独りで、じっと。
その、血色の悪い、たいやき顔で、私を見つめてきます。
結局、平日の五日間、ずっとヤツはそこに居ました。
冷たく、固い表情で。
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私は勘違いをしていました。
このたいやきのことを「捨てられるタイミングを失った哀れなヤツ」だと思っていました。
哀れなのは私だったのかもしれません。
事実は下記の図解の通りです。
お義母さん、一週間ヘルプしてくれて、本当に本当にありがとう。