クラブという場所に初めて行ったのは昨年末、東京を離れる直前だった。
音と光と振動が相まって、直球で感覚を刺激してくる。気持ち良い、と思った。
音で人を楽しませたいと言うDJに出会った。その仲間たちも素敵だった。
だけど終電で帰らなければならなかったり、がんばって朝まで残ろうとしてもテキーラでつぶれたり、なかなかちゃんと楽しめずにいた。そのうち、関西に引っ越すことになった。
関西でも縁があり、クラブカルチャーに携わる人たちと交流を持つようになった。
そして聞いた。「ダンス規制法」のこと。クラブの摘発が強化されていること。
坂本龍一氏らが呼びかけ人となり、ダンス規制法の見直しを求める署名活動が行われていること。
署名を書いて欲しいと言われた。
名前と住所を書いて事務局に送る。そんなの簡単と思い、受け取った。
だけど、書くことができなかった。
署名は100%肯定の意思表示のように見えて、書くことができなかったのだ。
クラブに数えるほどしか行っていない一見の私が署名をするのはミーハーなんじゃないか。
本当にクラブは「健全」なのか、そんなの分かるわけがないし。
大阪・中崎町にある「NOON」というクラブの存在を知った。
今年4月に今までより厳しい風営法基準によって摘発され、経営者・スタッフ8人が逮捕されたクラブだ。
署名運動は、この摘発事件もきっかけとなっている。
この「NOON」、クラブ営業は停止しているが、日中はカフェの営業を行っている。
会社の帰りに行ってみることにした。梅田駅からJR沿いを歩いていくと、高架下にNOONはあった。
カウンターでアイス・カフェラテを買ってテーブルへ。
打ちっぱなしの壁、シンプルなテーブルと椅子、ジャマにならない音量のBGM。
クラブというイメージで行ったから、店内は静かに思えた。
打ちっぱなしの壁、シンプルなテーブルと椅子、ジャマにならない音量のBGM。
クラブというイメージで行ったから、店内は静かに思えた。
頭上を電車が通るガタゴトという音がやたらと大きく響く。
トイレに立つついでに、チェーンの掛かったダンスホールを覗き見た。
書こう、と思った。
常に鞄に入れていた用紙を取り出して署名した。
クラブという存在の是非とか善悪なんて分からない。
だけどクラブという場所を必要としている大事な人たちがいる。
そして私も、クラブのような場所、サブカルチャーの感性を共有できる場所を必要としている。
縁がある、だから署名する。結局そういう個人的な理由なんだ。
書いた署名を、お店のカウンターに持っていく。スタッフのお兄さんが、笑顔で受け取ってくれる。
頭上を電車が通るガタゴトという音が大きく響く。
何よりです!
街頭など色んな場所で、色んな署名を求められます。
時間の無い時は申し訳ないけど、断ったり、どう言う事に対しての書名なのか分かるものがあったら頂いていきます。
時間のある時はその人の話を聞きます。
そして時として相手がうんざりするくらいの質問をします。
それに全てよどみなく、しかも納得出来るくらいの説明が先ずは最低条件。
その上で自分の考え方と一致すれば、人がどう言おうと署名するでしょうね。
クラブの文化とライブハウスでの歌、生演奏の文化は似てても全く違う物。
案外それぞれが好きな人達は近くにいるようで、お互い行かないものかなと思います。
でも、最近やってる側は結構近づいていて、私がよく顔をだすライブにもDJの人と一緒にやったりと言うのが増えてる気がします。
そちらでも、どんどん自分の楽しめる場所が増えていくといいですね!