朝の番組「めざましテレビ」をボ~っと見ていた。
日本初となる企画展「生誕110周年記念 ウォルト・ディズニー展」の告知をやっていた。
ふと画面を見ると、なにやら床に寝転んで、何人かがイラストを書いていた。
流れるナレーションが、日本でたった4人しかいないと言っていた。
たぶんあのことだ…。きっと間違いない。
 
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舞浜にある東京ディズニーリゾート(東京ディズニーランド、東京ディズニーシー)。
その施設の中では、ミッキーマウスをはじめ様々なキャラクターが活躍している。
ショップでは、グッズが売られ、それらを包装する紙やら、お土産用の紙バッグもある。
当然そこには、色々なキャラクター達が載っている。
いったいこのイラストは誰が画いているのだろうか? とふと疑問を持った。
ポーズのバリエーションも欲しいだろうし、日本独自の展開も必要だろう。
それらをいちいち本国アメリカにイラスト発注していたら大変な時間と金額になる。

テレビでやっていた4人というのは、このことを言っていたのだ。たった4人。
本国アメリカが認め、ウォルトディズニージャパンが認めた、
ウォルトディズニーのキャラクターを描くことを許された影武者たち

実は、私には25年ほど前に、東京ディズニーランド用のデッサンを書いていた知り合いがいた。
当時は、書いた原画をいちいち本国へチェックに回していたと記憶する。
まだメールとかない時代だ。精密画やエアースプレーを得意とする彼は、
ほぼ毎日を徹夜して、いろんなイラストを仕上げていた。
ただしディズニーのキャラクターを画いても、名前が外にでることはなかった。
 
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銀座松屋の「ウォルトディズニー展」。近くにいた係の方に伺った。
当日、やはりウォルトディズニージャパン関係者の方が来て画いていったそうだ。
世界中で愛されるミッキーマウスの生みの親、ウォルトディズニー氏にまつわる展示物の回りに、
日本人たちのデッサンが画かれている。

ウォルトディズニースタジオにいた伝説のアニメーター、ナイン・オールドメン
(Disney's Nine Old Men)の下にも、モニターの下にも、原画の下にも、ミニチュアの下にも、
日本人イラストレーターが画いたウォルトディズニーのデッサンがあしらわれていた。

しかし誰も気にもかけない。まるでそこにあるのが当たり前のように。
夢と希望、夢と創造」をとりまく現実の周辺には、
多くの人たちの努力と、汗の結晶があることを深く思い知らされる。

観覧順路の最後の出口に近い部分、ここのデッサンが一番主張していた。
黒地に白色のキャラクター。コントラストもよく、見栄えもいい。
白雪姫が、ダンボが、ミッキーマウスが、みんな笑っていた。

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夢を追う勇気さえあれば、すべての夢は叶えられる」。
そう言ったウォルトディズニー氏の言葉を現実として、4人の日本人イラストレーターが
ホントの自分の夢を叶えることができるのは、そう遠くはないだろう。