一体、どこが地上階なのか判断がつきかねる汐留には
一流企業の高層ビルが立ち並んでいる。
吹き上げてくるビル風から逃げるようにして駆け込んだ
電通本社ビルの隣には、「アド・ミュージアム東京」がある。

ここは広告とマーケティングに関する資料の宝庫だ。
今回の目的は、企画展の『ONE SHOW 2011展』。
「One Show」とは、国際広告賞のことで、
この展覧会で、その最新受賞作を見ることができる。

短い時間で人の心をつかむ魅力的な広告は
どのようにして作られているのか？
広告自体の時間は短くても、その背景には制作側の
アイディアと苦労が詰まっている。

制作コンセプトを見ていると、
「世の中には面白い事を考える人がいるなぁ」
とニヤリとしてしまう。

例えば、
空港セキュリティーの全身スキャンに対する抗議を
金属インキでプリントした下着。
X線を通すと抗議文が浮き上がり、無言で抗議ができるというもの。

それから
視覚障害者をサポートする意思表示をアピールする香水。
香りでアピールしてくれたら、目が見えなくても
サポートしてくれる人が分かる、というもの。

人の心の中を覗くような分析の末に生み出された広告は
人の心をグッとつかんで放さない。
時代とともに進化する広告は、社会の最新事情である。
時代を広告の観点から追ってゆける常設展示も興味深い。

2時間くらい・・・と思って立ち寄ったが、気がついたら4時間近く居座っていた。
銀座に近いためか、外国人観光客も多く訪れていた。
美術館は30%程度のバイリンガル展示だが、
五感に訴える広告だからこそ、説明は不要なのかもしれない。


AD museum-naiya (2)

AD museum-naiya

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アド・ミュージアム東京
住所：東京都港区東新橋1-8-2　カレッタ汐留
TEL：03-6218-2500
入場無料
開館時間：11:00～18:30（最終入館18:00)（土日祝は16:30まで）
休館日：月曜日
http://www.admt.jp/

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