東京都といっても、端の端。江戸川区の最東端の篠崎、
旧江戸川を渡ればそこはもう千葉県・浦安市。
のどかな一帯に帝都の面影はすでになく、日も暮れれば夢の国の花火が
毎晩間近に拝めるような、県境の地である。
決して人口密度は高くなかろうが、篠崎の一帯にも数軒の古銭湯が残されている。
 
篠崎街道に面して建つ、竹の湯。
昨今ではとんと見なくなった2重の破風、広々とした駐車場を備えているのが
東京銭湯とはいえいかにも郊外という面持ちだ。
昭和30年代、一面畑のど真ん中に建てられた竹の湯。
当時はまだ内風呂の珍しかった時代、竹の湯も毎日のように芋洗い状態。
やけに幅の広い浴室、隅の天井が不自然に一段低くなっていると思えば、
昭和40年ごろ、ごった返す客のため左右に拡張した跡だと、壮年の店主が懐かしそうに話してくれた。

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○ 竹の湯
住所 東京都 江戸川区 篠崎町4-21-15