東京スカイツリーを見に行った。

オフィスの窓からは、彼(大きいから、とりあえず男の子にしておこう)がいつも見えている。彼は日に日に大きくなっていった。長い連休があって出社すると、彼は一段と大きくなっているような気がした。雨の日は、上のほうにもやがかかって、どこまで大きいのか分からなくなって、バベルの塔みたいに少し怖い存在になった。そしてついに、634メートルになった。

押上駅を出て、見上げたら見えたのは高層ビル。しかし少し歩くと、ビルの影から巨大な彼が姿を現した。近くで見ると、圧倒的に大きい。大きすぎるけれど、これを作ったのは人の手。634mのてっぺんで、空に身体を晒して作業をした人だって存在する。

スカイツリーを眺めつつ、錦糸町駅の方へ散歩し、甘味処「北斎茶房」へ。
お店は家屋を改装してある。古い建物ではないけれど、建具などがいい味を出していて、落ち着ける和モダン。奥に座敷の部屋があるのだけれど、一段高い場所にあるため他のテーブル席から丸見えで、なんだかドリフのコントのセットみたいでかわいらしい。

人気のお店で、少し外のベンチ(腰掛け)で待つ。座っていると、目の前をジャージを着たお相撲さんが自転車で通り過ぎていった。なかなか早いスピードだった。

少しして中へ。大納言あんみつを注文する。寒天、あんこ、求肥、バナナ、黒蜜の5つが、「甘さ」「さっぱり」など、それぞれの役割を見事にわきまえていた。全てが合わさって初めて「おいしさ」ができる感じ。

巨大な建造物と、下町の雰囲気と、甘味のハーモニー。今日も素敵な初夏の一日。

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北斎茶房
墨田区亀沢4-8-5
03-5610-5331
11:30~22:30(L.O22:00)
火休