携帯もパソコンもなかったのに、どうしてあんなに楽しかったのだろう。あの「三丁目」のみんなが帰ってくる。シリーズ3作目「ALWAYS 三丁目の夕日'64」が来年公開だぁ~、しかも3D映画で。

な~んて記者発表にビックリしていたら、それを上回る日経新聞の記事に腰を抜かしました。銀座と晴海の間路面電車が復活ですって。すわっ、1972年に廃止された都電の復活ですかと。いや見出しを見たら誰でもそう思いますがな。見出しの妙ですなぁ。

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昨今、都営・勝どき駅の通勤時の混み具合は尋常ではなく、オフィスやマンションが集まる「晴海トリトンスクエア」の完成など、晴海・勝どき地区の人口増加はこの10年で2倍近くになったそうな。にもかかわらず、特に晴海4・5丁目、勝どき5・6丁目、 豊海町辺りの住民は陸の孤島と化したこのエリアからの移動にかなりの不便を強いられていたのだそう。

そこへふって湧いた路面電車構想。いや昔の都電の姿ではなく、次世代型路面電車(LRT)と呼ばれるものなんですがね。(※LRT=Light rail transit、ライトレール交通、軽量軌道交通)。トロリーバスが走っていた時にも、空に蜘蛛の巣よろしく架線が張り巡らされていましたが、今は燃料電池式の電気バスもあり、新しいLRTもその形式?かなぁ。あとはレールだけ敷設すればいいわけですね。その頃には、燃料電池スタックも高性能になっているだろうし。

とりあえず一応のルートをご紹介すると、銀座側(4丁目辺り?)から晴海通りを行き、勝どき橋を渡らずに、ななんと三原橋で右折銀座東7丁目まで来て、ここでまたまた左折。そのまま直進して、ななんと築地市場の真ん中をぶった切って、隅田川を渡って勝ちどきに入り、運河を渡って晴海に入るものらしいです(あくまで私の推測ですが)。

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これってひょっとして、環状2号線を利用するんですかね? ビンゴ!! 2016年の東京オリンピック開催時には、メインスタジアムなどの主要な大会施設を直結するために考えられたのが環状2号線なのです。故に、環状2号線は別名オリンピック道路とも呼ばれています。まあ誘致は失敗だったんですがね。

でもう一つ、築地を走るって? いやもう築地市場が豊洲に移転するという前提で路面電車は計画されていますから…。加えて、隅田川や運河2つの横断に新しい橋をかけなくっちゃならないし、ハードルが高すぎるっちゅーの(笑。中央区は早ければ2020年の開業を目指すと言ってますが、20年と言えば次のオリンピック開催年でもあります(沈黙)。結構、LRT構想をしていた地方自治体は多いのですが、みんな頓挫してるんですよ。

な~んて未来の話はここいらでおしまいにして、懐かしい昔の都電の話でもしましょうかねぇ。銀座を走っていた都電の停車場は、中央通りなら、京橋→銀座2丁目→銀座4丁目→銀座7丁目→新橋方面の22系統。晴海通りなら、数寄屋橋→銀座4丁目→三原橋→築地→勝鬨橋→月島通八丁目方面の9・11・23系統。銀座2丁目の始発で五反田までいく4系統。数寄屋橋の始発で池袋駅前までいく17系統。でもなぜか昭和通りに都電は走っていませんでした。

昔は銀座界隈でも随分といろんな路線が走っていたんですねぇ。それもそのはず、遠くは亀戸や荻窪、板橋の志村まで網羅していました。ちなみに「ALWAYS 三丁目の夕日'64」の1964年東京オリンピックの開催年ですが、今の246・青山通りもこのオリンピック直前に幅員が拡張されました。理由は青山通り近辺に競技場が点在していたから。当然のごとく246も都電が走っており、今の東急プラザ前のロータリーが渋谷終点でした。ちなみに宮益坂は上り専用。下り用は新坂から六本木通りに回り込んで渋谷に入ってきたそうです。

見てみたいもんですねぇ、三千里薬局の前を走り、国鉄のガードをくぐり抜けて宮益坂をゆっくりと駆け上る黄色い都電を。映画で再現しないもんでしょうか、是非とも。サンフランシスコなんかは、観光客用の路面電車は残しつつ、地下鉄を走らせましたが、結局はジモティたちは路面電車の利用が多いのだとか。いちいち地下へ潜るのが面倒なんでしょうなぁ。いろんなしがらみがありそうな銀座の路面電車ですが、実現すれば都心で路面電車が半世紀ぶりに復活。私は首を長〜くして待ちますよぉ。ハイ。

 

☆ALWAYS三丁目の夕日'64