大学で国文学を専攻したので、上代から現代まで、
沢山の本を知ることが出来て、楽しい時間を過ごしました。
中でも古事記や日本書紀なんて、日常暮らしていたら、
思い出しもしないものをじっくり読んだりしていたのです。
ほとんど忘れたけど。


古事記 (岩波文庫)古事記 (岩波文庫)
著者:倉野 憲司
岩波書店(1963-01-16)
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日本書紀(上)全現代語訳 (講談社学術文庫)日本書紀(上)全現代語訳 (講談社学術文庫)
講談社(1988-06-06)
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そこらへんの時代を専門にしている先生たちは、
かなり浮世離れしていて、神代の昔の家系図なんか
書き出すと止まらない感じだったりしてたっけ。
先生が「ヤマトタケル」と言う時のイントネーションが独特で、
「ト」で急に上がって、「タケル」は下がって発音するんです。
なんか、「ここ突然古代の宮廷になった?」みたいな気持ちになりました。

前回は、「ヤマトタケル」が白鳥になったという伝説から取られた、
鷲神社のことを書きました。
「白鳥」は、「白い鳥」であって、必ずしもスワンではないのだとか。
鷺の可能性もあるんですって。
 
先日買った本の中に、とっても心温まる素敵な鷺の絵が載っていたのでご紹介。



P1290297
『過ぎし江戸の面影』より(アンベール画「漁夫と鷺」)


アンベールは、幕末に来日したスイス人の教育者で、政治家でもあった人。
母国に帰ってから著した『幕末日本図絵』は、豊富な挿絵で
日本滞在中の見聞を知らせてくれます。

幕末に来日した外国人たちは、日本人が自然や動物と共存する姿に驚いたそうです。
『過ぎし江戸の面影』にこうあります。


幕末にやってきたポルトガル人宣教師が「人間は神が創り出したもっとも優れた生き物」という
考え方を論じたとき、話しを聞いていた日本人がこう質問したという。「なぜ、人間が他の生き物よりも優れているといえるのか」


人間だけが特別だと考えるヒューマニズムは、
どこか傲慢だと思います。
ヒューマニズムをまだ知らない日本人は、
温かく優しくて、動物も友達のようです。

過ぎし江戸の面影 (双葉社スーパームック)過ぎし江戸の面影 (双葉社スーパームック)
双葉社(2011-01-17)
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絵で見る幕末日本 (講談社学術文庫)絵で見る幕末日本 (講談社学術文庫)
著者:エメェ・アンベール
講談社(2004-09-10)
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