今昔タバコパッケージを眺めていると、
今のより断然昔の方が面白いなって思います。
まぁ、「害」を書く場所を割かなきゃいけないんでしょうし、
あんまり人を惹き付けるんでもいけないんでしょうがね。
それでもなんというか、色気がないというか、楽しくないというか。

そんな中でも、これはいいなと思うのが、
アメリカのウィンストンというたばこです。
白頭鷲がデフォルメされた絵柄がかわいくもあり、
かっこよくもあります。
街でポスターを見かけると、国鳥である白頭鷲を使っているのも、
わかりやすくて大変よろしいなどと、聞かれてもいない
批評をしてしまうのです。

さて、この鷲という名前のついた場所が東京にあります。
そう。
浅草 鷲(おおとり)神社です。
でも、この鷲神社、「イーグル」ではなくて、「スワン」なんだそうです。
祭神である日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が白鳥になって
飛んでいったという伝説から、名前が取られているのだそうです。
鷲神社は、酉の市で有名ですね。
これも、日本武尊が亡くなった日が11月の酉の日だったからとか、
戦勝記念をした日がそうだったからと、起源が伝えられていますが、
もちろん本当のことはわかりません。

でも、この酉の市、宝暦年間(1751〜63年)には、
年中行事として定着していたそうです。

さて、この酉の市を描いた有名な絵があります。


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wikipediaより


歌川広重の「浅草田圃酉の町」です。
吉原妓楼の窓辺から、猫が外を眺めています。
外には、酉の市に行く人々。
雁でしょうか?
夕暮れの富士山をバックに鳥が飛んでいますね。

夕方の吉原。
妓楼の一室。
とは言っても人の姿はありませんね。
でも、屏風のところに置いてあるかんざしが。いささか艶っぽいモチーフで、
人の気配を感じさせていなくもないようです。

さて、そのモチーフはなにか?じっくり眼を凝らしてご確認あれ。



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