東京に住んでいると、よく「そうねー、わりと中央線的な感じ」とか、
「なんか、中央線っぽーい」などという言葉を耳にしますが、
"中央線的"とか"中央線っぽい"とは、例えていうなら、どういうことだろうか...?

一般人からは理解されにくい、サブカルチャー的なものが多いということだろうか。
また、自堕落で、テキトウで、毎日きちんと会社に行かなくても、
誰にも咎められないような、そんな感じだろうか。
それらをまとめると、自由でゆるい、ということだろうか。

中央線沿線の街には、そういった空気を愛する人たちがたくさん集まってくるので、
街を歩いていると、この人どんな仕事してんだろー、と思うような方もたくさんお見かけします。

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阿佐ヶ谷のスターロードにある、阿佐ヶ谷でもっとも中央線らしいお店「あるぽらん」。
店内には、高田渡や友部正人といったフォークが流れ、
壁にも天井にも、芝居や映画やライブやらのポスターがびっしり貼られている。

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この空間は、まさに70年代。カウンターカルチャー全盛の空気がここにはそのまま残っている。

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飲み物はだいたい500円前後。
焼酎のロックを頼めば、グラスいっぱいに酒が注がれて出てくる。
よく、青山とか西麻布なんかの小じゃれた店なんかだと、メジャーカップで量って
しかも一杯くらいしか入れなくて800円とかそういう店もありますが、
あれはありえない!! 
だってあんなの3くち、ちびちび飲んでも5くち位で飲み終わっちゃうでしょー?!

中央線ではそんなことは通用しません。
お酒はどーんと、なみなみ、たっぷり入れないと、中央線の住人からは、
「ちっ、ケチな店だぜ」ということになって、見放されてしまうのです。
これが中央線の心意気ってもんですよ!! ねえ!

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そんな訳で、たまにはこういうお店でお酒を片手に、
どっぷり70年代の空気に浸ってみるのもいいかもしれません。
私は70年代生まれなので、寺山修司とか、三上寛とか、頭脳警察とか
リアルタイムで見ていないのですが、
「あの頃はさー」などとついつい言ってしまうような、そんな雰囲気があって
なんだかとても落ち着くのです。

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