本郷通りの東大前付近は、喫茶店がとても多い。

よくよく見ると、多いのは店内で絵画や骨董を鑑賞したり買ったりできる「画廊喫茶」で
ある。神田にある画廊喫茶ミロなどと異なり、比較的新しいお店が多い。このご時世に
これだけ軒を連ねているのだから、需要はあるのだろう。

とはいえ、本郷には気になる喫茶店が他にもあるので今日はそっちへ。昼飯も兼ねて
「万定フルーツパーラー」に行く。大正3年創業、東大生ご用達の老舗だ。
細かな市松模様の床が「ハイカラ」な雰囲気。お店の真ん中に半円型のカウンターが
あって、その両脇にテーブル席がある。端のテーブル席に座り、ハヤシライスとコーヒ
ーを注文する。

ガガガガガチャンという音に驚いて顔をあげると、機関車みたいな大きい図体のレジ
が口を開けていた。聞けば、昭和9年から使っているのだという。

店内にかかるラジオで、今年の残暑はきびしいと言っている。残暑はおろか、毎日雨
ばかりで、夏が来た感じもしないのに。
ラジオは続いて、道路交通情報を放送する。そしてレジがガガガガガチャンと鳴る。
騒がしいが、なかなか心地よい。

mansada01.jpg

mansada02.jpg

mansada03.jpg

mansada04.jpg

万定フルーツパーラー
文京区本郷6-17-1
03-3812-2591
11:00~18:00
日祝休