さてエレベーターコラムの第2弾は、8丁目の博品館の1階へ。
奥にもエレベーターがあるのですが、手前の赤い扉の前を目指しましょう。
なぜか、このエレベーターは4階までしか行きません。
それにしてもキョロキョロと眺めてもさほど変わったところもなく、
ごくフツーのエレベーターの様子です。
扉が開くと、子供たちと乗ってみました。
アレ? ナニコレ? いやんバカ! なんか臭いです。箱の中が。
子供達は「くっちゃいくっちゃい」を連発。
なかには、泣き出してしまう幼児もいるのだとか。
張り紙がありました。
なんとこのエレベーターは、日本でも珍しい油圧式エレベーターなんですって。
変わっているエレベーターは大概は視覚、見た目で面白いものが多いんですが、
今回は嗅覚で攻めてきました。
普通のエレベーターの仕掛けは、箱と重り(カウンターバランス)をワイヤーでつなぎ、
最上部の滑車をモーターで回転させて上下に動かす仕組みです。
しかし、博品館のは、上下に太い銀色の1本のパイプが通っていて、
シリンダーと呼ばれるこのパイプを油圧で押し上げて動かす構造になっています。
油圧式エレベーターは
・最上部分に機械室を設けなくていい反面,
・高速で運転できないこと。
・高い階上まで設置できないこと。
・1階の下にもシリンダーが入る深い凹を掘らないといけないこと。
・もちろん機械油が箱に充満すること。
・工事もそれなりに大変なこと。
リスクやデメリットだらけなのですが、博品館は敢えてこの珍しいエレベーターを採用。
外側からもエレベータの仕組みが判るようにとガラス張りのシースルーにし、
その周りを螺旋階段にして見学できるようにしてしまいました。
事実、子供らだけでなく、国内外から技術者が見にくることもあるそうな。
遊びゴコロに満ちたおもちゃビルには、なんとも愉快なエレベーターでお出迎え。
皆さんも鼻をつまんで、ぜひお試しアレ......つづく
【 博品館 TOYPARK 】
◎中央区銀座8丁目8-11
◎電話番号=03・3571・8256
◎営業時間=平日 11:00~20:00、年中無休