相当前から「さよなら公演」をやっていて、ふ~んという感じだったのですが。最近は婦人誌などで、歌舞伎座の特集ばかり。とうとう大詰めになってまいりましたなぁ。いよいよ歌舞伎座は2010年4月末をもって興行を一時中止、5月から改築作業に入ります。
事前資料のイラストでは、今の建物に高いビルがくつついたような感じ。東銀座駅と直結、もちろん完全バリアフリーも抜かり在りません。歌舞伎座は、ここ銀座界隈でもかなりの老朽化です。

前コラムの、ヤマハビルもこの歌舞伎座に次ぐ古いビルだったらしいです。国の有形文化財に登録されていますが、まぁ仕方ありませんね。
さて連日、記念撮影の人でひっきりなし。もちろんチケットはプレミアムチケット。今月28日までは、御名残四月大歌舞伎。30日は歌舞伎座 閉場式が昼夜2回あり、個人的にはこっちに惹かれます。どうですか、写真のライトアップされた最後の勇姿。改築が始まれば、あと3年は待たなければなりません。

ぼ~っと顔を上げて見とれるのもいけれど、ゆっくり美味しいお酒を飲みながら偲びたいものですなぁ。至極贅沢な話しなんでしょうか??いえいえあるんです、そんな好都合な絶景バーが。ゆったりと〆の一杯をやれる隠れ家バーなんです。

まったく銀座という処はいろんなシチュエーションに応えてくれますなぁ。その日は、少し蒸し暑いので、口開けにジントニックを所望しました。さてさて、お楽しみの隠れスポットとは、クラシックバー 「オリベ」。
その名前、武士であり茶人であった古田重然(しげなり)から頂戴したのだとか。知られた名前だと、別名・古田織部ですね。利休七哲の一人とされますが、利休の侘びの茶とはまったくもって対象的で、大胆かつ自由な気風。闊達で奔放な織部派の開祖でもあります。茶器・建築・造園などにわたって、いわゆる「織部好み」と呼ばれる流行をもたらしたのは、もう皆さんとうにご存じのことでしょう。そんなバーから歌舞伎座を一望できるのです。
そう、歌舞伎の「歌舞く」とは、人と違った異端や華麗、変化など複雑多様な態を現すものだとか。オリベの店主もまた、お客のオーダーに自由に応えてくれる、大らかで感受性豊かなバーマン。両者、相通じるものがあるような気がします。カクテルも絶品ですが、ここは珍しい各種のモルトもずらりと勢揃い。お客のワガママにもちゃんと応えてくれる懐の深いバー、それが「オリベ」です。
今宵は、歌舞伎ならぬ、絶景バーで歌舞く。大人の粋を愉しんでみませんか。

ふと歌舞伎座の楽屋を見たら、妙な看板が? つられてフラフラと中へ......つづく
【クラシックバー ?オリベ / CLASSIC BAR ORIBE 】
◎中央区銀座5-13-2 長岡ビル 7F 電話=03・5565・1122
◎営業時間=月~土=17:00~24:00 (L.O.23:30)?
◎定休日=日曜 (月曜が祝日の場合は月曜日)
◎チャージ1000円、カード不可、予約不可
私も去年から見納めにと何度も写真を撮りに行きました。
道路を渡った目の前にあるお弁当屋さん脇の路地が私の撮影場所でした。
歌舞伎座を眺めながらお酒を飲んでみたいなぁと思っていたのですが、
まさか絶好の場所があったとは!
うーん、もっと早く知っていれば…。残念です。
3年後のお披露目までしばらくの我慢ですね。
今から楽しみです。