ひと雨ごとに涼しくなってくると、無性に山へ行きたくなる。
シンとした空気を吸い込んで、葉っぱや土や水の粒子を吸収したい欲望に駆られる。
今回は気軽に楽しめる高尾山について。
2007年と2009年にミシュラン・ガイドで三ツ星を獲得しているこのお山、
新宿駅から京王線で約1時間、大都市近郊に豊かな自然が溢れているということで
四季折々、沢山の観光客が訪れている。
基本コースが7コースと、15キロの高尾山・陣馬山コースがある。
大体は1時間~2時間で頂上まで行けるようになっていて、
ハイキングとしては丁度良い距離と時間。
頂上には小さな売店と食堂があり、手弁当を持って行かなくても食べ物にありつける。
季節やコースによって、それぞれの見どころがあるのも魅力で、何度訪れても楽しいところ。
初夏から秋口にはビヤガーデンがオープンしていたり、
(週末は大抵、大混雑で並ぶことになるけれど...)
高尾山薬王院では9:30、11:00、12:30、14:00、15:30に
山伏の修行僧がホラ貝を吹きながら行列を作って歩く姿が見れる。
さて、私は外国の方々とここを訪れることが多いけれど、
一番面白かったのは、スリランカ人の僧侶と一緒に登山した事。
彼らは修行の為に1週間に一度は登っているということで、ペースが速い。
90分の道のりを1時間で登り切る。
その時は11月上旬で、紅葉シーズンの上、ミシュランガイドに選ばれたばかりだった為か、
頂上で座る隙間もないくらいの、ものすごい人出だった。
なんとか隙間を見つけて、お昼ごはんを食べる。
僧侶が持ってきてくれたおかずは、スリランカで仕入れたひよこ豆をカレー風味で煮たもの。
スパイシーでとても美味しく、大絶賛したら、「1キロ背負ってきたから、全部あげる」と
沢山分けてもらった記憶がある。(しばらく豆ばかりの生活だった...)
帰り道は下り坂、ということで、これまた修行な下山スピード。
今度は小走りで90分の道のりを30分で下山!!
彼らはびくともせずに下山するけれど、私は膝ががくがくしてしまい、転げ落ちたり...。
(僧侶達、登山の時は草履ではなく、スニーカー。頭が寒いらしくニット帽も。可愛らしかった。)
下山の後は疲れを癒しに、お風呂屋さんへ。
高尾山口駅前からシャトルバスが出ている「ふろっぴぃ」という健康ランドは
設備が整っていて、広くて快適。僧侶もお風呂でリフレッシュした模様。
今年は寒暖の差が激しかったので、鮮やかな発色の紅葉が楽しめることでしょう。
運動の秋、食欲の秋を味わいに、東京の山散策、お勧めです。
頂上でビールジョッキも醍醐味。
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●高尾山(八王子市HP)
http://www.city.hachioji.tokyo.jp/kanko/shizen/001771.html
●ふろっぴぃ
東京都八王子市狭間町1466-1
042-665-4130
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先日はどうもお世話になりました。
観光客も異国の僧侶も気軽に登れる修験の山。
東京ってほんとなんでもありますね~と感慨を新たにしました。