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大井町線の北側を、続けて自由が丘方面へと向かいます。住宅街のなかをすり抜けていくと、突然目の前に塀が立ち塞がりました。なんだろう、公園か、神社でしょうか。敷地の中は、どうやらかなり広いようです。塀に沿って進むと、大きな山門が見えました。
なになに、浄...真...そうか、ここがあの九品仏浄真寺か。妙な駅名の「九品仏」は、ここの9体の阿弥陀如来像が由来となっているようですね。
 
立派な山門をくぐると、敷地内は広大な日本庭園。いたる所で赤、燈、黄- 秋の訪れはちょっと遅めの大井町沿線でしたが、浄真寺にはひと足早く、本格的な秋がやってきていたようです。色とりどりの木々に目を奪われながら、目に留まったのが大銀杏。高さ10m以上、都の天然記念物に指定されているだけのことはあり、樹齢100年はあろうかという大木です。
 
まだ葉っぱは黄緑色ですが、よく見ればたわわに実ったぎんなんの実。ああ、これぞニッポンの秋。そよ風に乗って広がる独特の香りに、九品仏の秋はいっそう深まります。