長引いた梅雨が明けたトタン、容赦のない暑い夏がトーキョーを襲っている。

この暑さに乗り遅れまいと、いや、約束があるから営業マンはいやおうなしに外に飛び出す。

1~2分もすれば頬を伝う汗が顎からポトリと落ちる。

約束の時間まで10分ある。

となれば、有無を言わさずドラッグストアかコンビニに駆け込んで涼を求める。

やおら営業マン必携のアイテム、デオドラント効果絶大の汗拭きシートを取り出して、うなじから首筋にかけてシートを滑らせる。

つかの間の休息を終えて、営業マンはまた灼熱のコンクリートジャングルに繰り出していく。

こうして暑く長い一日を終えた自分へのご褒美は【Gare de Lyon】(八丁堀3?3?9)でとらせよう。

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小さな小さな店構えながら、両脇の建物とは趣を異にしたカラーリングで存在感を発揮している。

フランスの食堂、いわゆるビストロだ。

薀蓄などとは無縁、気軽に料理とワインを楽しんでくれ、というコンセプトが疲れたカラダに心地よい。

ワインは、ビオワイン(無農薬有機農法で作られた自然派ワイン)を中心に200種類が揃う。

まずは白・発泡系のアルザスでノドの乾きを潤す。

板書されたオススメメニューはボリューム満点、やさしく、フランスものなのにどこか懐かしい感じがする。

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こんなお店をオンナ・コドモだけに任せておくわけにはいかない。

といいながら、ヤロウだけではにつかわしくないので、ご褒美利用だとしても、女性を同伴したい。(弱っ)

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アボガドとカニのサラダなんていう繊細なメニューもあるから、なおさらだ。

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「岩手産のムール貝にあわせて何かオススメのワインを」

こういうお店では、スタッフのチョイスに身をゆだねて漂う(ただ酔う)方が楽しい。

このあたりから、店内の照明は照度を落として、夜の帳と歩調を合わせてくれる。

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コレくらいの照度になると、トマトのコンフィもジャガイモ料理に見まごう。

しかし味はかなりの上級なのです。

お店は日本語に訳せば「リヨン駅」。

「ボルドーへ出発する駅だから」

店長に聞いた由来も料理と同じくイケている。

ということで、真夏の夜の「もんど、セレクション」は【Gare de Lyon】、駅での飲みとはいえ、終電にご注意を。