つまみとお酒が美味しくて、寿司までたどり着かないと言われている、とあるお寿司屋さん。
寿司までたどり着かなくてもオムレツが出てくるとも言われている、そのお寿司屋さん。

そんなお店に、ちょこちょこ行っていたので、まとめて綴ってみる。


【ギター登場の日】

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この日も、まずは冷たいお酒から。
実物メニューの中から飲んだのは、長珍 阿波山田65% そして うすにごり

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純米でも充分旨味が乗ってるし、うすにごりもシュワっと感が気持ちいい。
少し温度があがってくると、これまた違った表情を見せるから面白い。


さて、おつまみに本ししゃも松輪の鯵 を頂いていると、
まな板にゴロリと乗せられたのは コチ

「いいっすね~~!コチ!」 と言っていたら・・・

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ハイ!店主のシンさんスマイル、いっちょう頂きましたーー。

・・・って、写真撮影に付き合ってくれる、とっても面白い店主。

薄造り用にさばいてくれたのだけど、コチの身ってクネクネふにゃふにゃしてて、さばきにくそう。
お魚先生に教えていただいたのだけど、コチの身には寄生虫がいたりするらしい・・・
ぞわわ~~~(鳥肌が・・・)。
でも、そんな時は、身を洗えば大丈夫。

とはいっても、このお店のは、そんな虫がいるはずもなく、美味しくいただけた。


奥播磨 夏の芳醇超辛東洋美人 うすにごり の冷えたものなど、
次から次へと調子よく飲んでいると、お隣のおば様グループの方々が、チラチラっと見てくるのはナゼ。

・・・なんとなく、視線を気にしながらも、お燗へ突入。

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旭若松 を、こんなに沢山を飲み比べできるのは嬉しいけど 、
どれがどれだか、分からなくなってしまう(汗)。

と言いながら、お燗もテンポよく空けていると、
またもや、隣のおば様たちがチラ見をしながら、とうとう口を開く 。
「あら~、すごいわね~~。」

えーと・・・あのー・・・飲みすぎって事ですか?


つまみが美味しくて、どんどん進んでしまうんだからしょうがない。

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天草のウナギ
さばかれる前のを見ると、本当にお腹が黄色いんだなぁ!
良い感じに脂も落とされて、これもつまみにピッタリ。

そして、鳴門のスズキ 石川のアジ のお刺身を頂いていると
また、まな板にゴロンと出たのは、でっか~~~い

「すっごー、でかいですね!!」 と騒いでいると・・・

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出ましたー! シンさんスマイル、もいっちょ頂戴しましたーーー。

そして、これもお刺身に。
大きいけど味が乗ってて、脂っぽさも良い感じ。


こうして、お寿司が頭からすっかり離れて飲み続けていると、気付けばお客は我々だけ。

そろそろ帰ろうかと言う頃に、見つけてしまった・・・。

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ギターを触ったのはかなり久しぶりだ。
全然弾けないけど、遊び出したら止まらない。
しかも、終電が過ぎた頃には、どうせもうタクシーなんだし!とタカが外れてしまうのは何故だろう。

ふと時計を見ると・・・3時?!

おおっとーーー・・・久々にやってしまった。
結局お寿司0カンで、お店を出たのであった。


【ケンカするなよー・・・】

さて、そんな事があった翌週は親父と妹と3人で訪問。
今度こそ、お寿司にたどりつけるのか?!

お酒のラインナップは、前週とよく似た感じだけど、親子3人で、こんなところを頂く。

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ワインやシャンパン好きな妹 → 東洋美人 うすにごり
辛口が好きな親父 → 奥播磨 超辛
自分は天明が好きだから → 天明 亀の尾


お次。

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妹 → 姉が飲んでみたいから 鍋島 にごり
親父 → 熟成酒が旨いということを分かってきたらしいので 2年熟成(かな?) 奥播磨 袋しぼり
自分 → 濃くてガツン系が飲みたい気分で 宗玄 山田錦


・・・と最初やっていたのだけど、3人分選んで出すのがだんだん面倒に。
もうあとは、お燗でみんなで一緒のやつを飲むぞーー。

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と、この辺りを順番につけてもらう。

おつまみは、まずは あげまき貝

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こんな貝も食べられるのかぁ。
シンプルに茹でられたままをいただくと、新食感。
ぷるぷるなんだけど、弾力があるというか・・・風船に噛み付いてるような感じ。
面白ーい!


今年初物だろうか、もう さんま が出てきた。
(注意:さんま初物・・・ということは、そうです、時期は7月中旬の頃のお話です・・・)

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まだ初夏なのにプリプリっと大きくてびっくり。
光っぷりもお見事。
これをお刺身にしていただくと、まだほんのりした脂でウマイ。


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大きなマコガレイも、身だけでなく、こんなぶりんぶりん肝までお刺身でいただく。
全然生臭くなく、肝の香りがふんわりと。


こんなお料理をつまんでいたら、お酒もどんどん進むに決まっている。
そうして、もう何本だか飲んで、いい具合に親父も妹もデキあがり始めた頃だっただろうか。。。


最初は3人で和気藹々と、楽しく喋って楽しく飲んでいたが、
3人という人数は、これまたカウンターで一直線で並ぶと微妙なこともある。

いつの間にか、自分はたまたま隣り合わせたお客さん達とお喋り。
そして、親父と妹2人で何やら話しこみ始めて、すっかり分裂。


が・・・気がついたら、なんだか・・・2人の雰囲気が、険しくなっている。

おいおい・・・。


お店でケンカしだしちゃったよ(汗)。

激しく口論という感じではないけど、親父の売り言葉に妹はプチプチきてしまったらしい。
逐一、「でもぉ・・・!!」 と反抗している。

あ~あ。
酔っぱらった親父のゆってることなんて、テキトーに流しときゃいいのに~~~~。
明日になったら、どうせ覚えてないんだから、もー。
(全国のお父さん、ごめんなさい)

せっかく美味しいつまみとお酒があるのに、イヤな気分になるなんて勿体無い!
しかも小さなお店なだけに、2人だけでもケンカを始めちゃ、
他のお客さんも気まずくなってしまうではないか。

と、内心焦りながら、妹に 「バカ!そんなこと言っちゃ逆効果だって!」 とジェスチャーしたり
何度か仲裁に入るものの、自分は蚊帳の外・・・。

えーい、こうなったら。

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「ほーら、でっかいマグロの塊だよ~~」


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「赤身が出てきたよ~。うまいね~!」
「トロまで出てきたよ~!めっちゃうまいね~!!」

と、美味しそうなツマミをネタに割り込んだりして、やっっっと、ケンカ終了。
やっぱり旨いものには敵わないのね。。。でもホント、焦ったよ、まったく。


なんだかんだで、最後は親父リクエストのハートランドで円満(なのか?)に〆。
良かった良かった(のか?!)。

そして、やっぱり寿司までたどり着かなかったのであった。


深夜までギター弾いたり、ケンカの仲裁で美味しいものを出してくれたり・・・
お店にはご迷惑をおかけしました。