nanaki1.jpg

蕎麦と日本酒 を以前 利庵 で経験してから、蕎麦屋にハマりつつあるが
“蕎麦メインではなくて、酒がメインになれる居酒屋風の蕎麦処” はないものか、
と目をつけていたのが

奥社 なゝ樹

ここは 信州戸隠そば を食べさせてくれるお店だ。

後々、リサーチしていると お蕎麦屋さんについてかなり詳しい (と私が勝手に思ってるだけだが)
口中の幸い TOMさん が、一押ししてくれたこともあり、恵比寿で飲む機会に行ってみることに。

恵比寿駅を西口に出て、細い路地をくねくね北側へ行くと、恵比寿神社がある。
その神社をぐるっと囲んでいる道沿いに 奥社なゝ樹 はあった。

小さいビルを3Fまでエレベーターであがると、ドアの外はお店の中。

nanakiiriguti.jpg

店内は古風な、まさに蕎麦屋といった内装だけど、いたってシンプルである。
ちょっとレトロなポスターなんかも貼ってあって、雰囲気も落ち着いた感じがする。

posuta-.jpg

食べ物メニューを見ると、確かに「いわゆる蕎麦屋の料理」以外にも沢山ある。
馬刺しが結構メインのメニューなのかしら。

さて、お酒の方は、これも別のシートでメニューが書かれている。
お蕎麦屋さんなのに、ちゃんと 吟醸・純米吟醸・純米代吟醸 についてそれぞれの説明書があるのがステキ。

まずは 菊秀  純米酒 をいただく。

さっぱりとしていて飲みやすい、これがお蕎麦に合うお酒なんだな、と思った。
お冷で頂いたが、ぬる燗とかにすると、これまたウマいかも。


そして料理は、お約束の玉子だ!と、メニューを探すと 厚焼き玉子 とあった。
「出汁巻き玉子じゃないのか~」と思いつつ 
(って、厚焼きと出汁巻きの区別が良く分かっていないが)
とりあえず注文。

ちょっと期待していたけど、やっぱり以前食べた
利庵や堀井更科の出汁巻き玉子には適わないのかも。
でも、これはこれでおいしい。

この日、一番気に入った酒肴は、山菜の水炊盛り合わせ。

sannsai.jpg

つやつやの山菜、ちょっとポン酢のようなタレに浸して食べると、これがアテにぴったり。
やっぱり山菜には日本酒だ。


さて、続いて日本酒は

なゝ樹特選酒 吉田屋治助 特別本醸造

千曲錦  純米吟醸

をいただく。

どちらも、本当にさっぱりした味。
もともと、こういったさっぱり系ラインナップのお酒はあまり飲む事はなかったが、
この蕎麦の香りのするお店の中にいると、このようなお酒もとっても美味しく感じる。
そばコロッケにもぴったり。

さて、〆はもちろん 戸隠そば  でしょう。

soba.jpg

歯ごたえがしっかり、その上そばの香りもふんわり。味にもしみこんでいる。
つゆは濃い目だけど、決してしょっぱくなく、とってもいい感じ。
美味しすぎて無言でもくもく食べてしまった。


・・・しかし、これで〆とはいかなかったのである。

ホントにホントの最後の〆は 藤村のにごり酒

      千曲川 いざよう波の
      岸ちかき 宿にのぼりつ
      にごり酒 にごれる飲みて
      草枕 しばしなぐさむ

という、島崎藤村の「千曲川旅情の歌」の一節にちなんで命名されたお酒だとか。
にごりだから・・・と食べ物と一緒には頼まなかったのだが
特有の甘さはあったものの、とってもさっぱりしている。

食後酒にぴったりな、風流なお酒ではなかろうか。

[お店情報]
最寄り駅:恵比寿から徒歩5分
住所:渋谷区恵比寿西1?13?6 第5ミトモビル3F
TEL:03-3461-7717
営業時間:17:00~22:00
定休日:日・祝

[飲めるお酒]
菊秀
千曲錦
吉田屋治助
藤村のにごりざけ