

「息子が早稲田の数学科に通っていましてね、......。」
となりのテーブルから聞こえるご婦人の声にふと眼をあげる。
今日はリトルモアから出ている季刊誌『真夜中』を読んでいた。非常に良い文芸誌だと想う。
本当は喫茶店ではそのお店のブレンドを飲みたいが、今日はアイスカフェオレを飲んでいた。
こう暑いと仕方がない。


隣での会話は、孫がいるかいないかくらいの年齢の女性と男性である。
人間味とは何なのか、とはよく想うのだが、その二人の間に流れる空気は、まさにテレビで見るようなステレオタイプとも言えるくらいの、喫茶店にいるおじちゃんとおばちゃん、なのだ。
良くも悪くも、そこに彼等が居るのだと想う。
喫茶店では学術書は読めない。
だから喫茶店ではいつも小説を読むようにしている。今日は文芸誌だったが。
しかし、時として、喫茶店では小説以上の物語がそこかしこに溢れている。
このお店は、そういった人と人とが交わる場所の空気感を充分に持っている。
その後何も考えず、天井を眺めていた。どれくらいだったろうか。
年季の入った換気口

地元の空気があるお店

メニューが良い感じ↓

アイスでストレートコーヒーはめずらしい

阿佐ヶ谷駅南口を出て、ロータリーになっている公園を通り過ぎると、右斜め前方に、アコヒーダーがある。

追記
リトルモアの季刊誌『真夜中』はなかなか美しい雑誌だと思うので、以下に詳細をば
リトルモアHP
http://www.littlemore.co.jp/
『真夜中』詳細
http://www.littlemore.co.jp/magazines/mayonaka/