いつも会社帰りに見える風景を撮ってみた。JR新橋駅の向こうに見えるのは、汐留のオフィス街。一日の仕事が終わって駅へ向かう目に映るのがこの光景だ。駅を挟んだだけの距離なのに、街から漂う空気が違う。それは、この高く聳え立つビル達がこの新橋という街を見下ろすようにも飲み込もうとしているようにも感じられるのだ。

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この交差点から180度反対を見れば、そこには虎ノ門の官公庁街が見える。
汐留とは違う意味で、でもやはり同じように新橋という街を見下ろしているようだ。

二つの巨大な街の狭間で、新橋という街は存在している。
雑多な街かもしれない。時代に乗り遅れてしまっている街なのかもしれない。
それでも、ここで必死に生きている人達がいるからこそこの街は成立しているのだと思う。

何かを見下ろすのではなく、何かを支えていく街。

それが、この瞬間の新橋なんだと、私は思っている。