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| 2009/12/03 10:10 | コメント(14) | トラックバック(0) |
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また、廃業か-
毎年暮れも近くなると、ひとり呟く機会が多くなる。
今回知らせが届いたのは新高円寺駅の南側、真っ暗な住宅地に位置する小宝湯だ。
古きよき伝統の佇まい、しかし内部はというと古びた洋館のようでもあり、
庭からは幾匹もの動物が顔を覗かせるなど、一風変わった杉並銭湯である。
だが私にとって思い出されるのは、昨年秋に訪れた際の「事件」だ。
迷いながらもようやく辿り着いた先にあったのは、都内でも一際大きく勇壮な唐破風。
見とれてしまった自分は、まず外観を写真に収めることにした。
だがしばしの後にファインダーから目を離せば、先ほどまで風に揺れていた暖簾がない。
まだ20時過ぎ、雨が降っているわけでもないのに店仕舞いとは早すぎる。
玄関へ急ぐと、ばたばたとおかみさんが出てきた。
聞けば、お客さんが誤って浴槽の栓を抜いてしまったらしい。
沸かし直すには時間がかかるし、商売にならないから今日は店を閉めるというのだ。
すんでのところで湯に浸かれぬ無念、それだけに再訪した際の感動は大きく、
杉並区の中でも一際印象深く刻まれているのが、この小宝湯だったのだ。
現在日本に残る銭湯というのは、ほとんどが昭和の高度成長期に建てられたものである。
とすればすでに建築から半世紀、老朽化の進行は多くが直面している問題だ。
そして若い後継者の不足、老齢の夫婦のみで切り盛りしているものも少なくない。
現在の経営者の代でおしまい、という切実な話は何度聞いたか思い出せない。
これらの要因は今まで独立した、「点」や「線」でしかなかったかもしれない。
だが間もなくそれらは繋がり絡まり「面」となり、怒涛の勢いで押し寄せてくるに違いない。
銭湯文化の崩壊-
それは遠いどこかの出来事ではなくまさに今、我々が目の前に突きつけられている現実だ。
○ 小宝湯
住所 東京都杉並区堀ノ内3-28-6
※ 2009年11月29日をもって廃業
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ここのお隣さんは、友人宅なのです。
だからこそかえって「いつでも行ける」と
安心しきっていました。ラストディは、娘の体調のために
見送ってしまいました。
とても残念です。。。。。
お客さんが浴槽の栓を取って、その日が店仕舞いとなってしまうこともあるんですね。(初めて聞きました)
それにしても暖簾を撮影する角度は、こういう形(角度)もあったとは!
参考になりました。
>velvet:::nicoさん
身近にあるものって、つい後回しにしてしまったりしますよね。
そういうものに限って、いつの間にかなくなってしまうものだと思います。
私の場合、二子玉川の行きつけの銭湯がそうでした。
他の銭湯巡りに忙しくて数か月遠のいていたら、突然の廃業の知らせ。
あの時の驚きと悲しみは、忘れることができません。
>よしけんさん
>お客さんが浴槽の栓を取って、その日が店仕舞いとなってしまうこともあるんですね。(初めて聞きました)
そうです、私も初めての体験でした。
というより浴槽の詮など、意識したこともありませんでしたから。
堀之内のあたりは、確かここ一軒だったはずです。
このあたりの銭湯の間隔は、もうかなり広くなってしまいました。
確か前が小学校でしたか?大泉の友人と行ったのが5年以上前の事でした。高円寺南口のアーケードから青梅街道に抜ける商店街が好きで、古着屋巡りの後に小宝湯を訪ねるコースが好きでした。残念です!
>村雲さん
>堀之内のあたりは、確かここ一軒だったはずです
そうですね。小宝湯が廃業してしまい、付近はゆ家和ごころ吉の湯か杉並湯、弁天湯位になってしまいました。
私がお遍路した際に常連の方何人かの話を聞いてみると、(次は)杉並湯に行こうと思っている方が多いようです。
杉並湯の女将さんは明朗で、話が尽きない方なので良いんじゃないでしょうか。
>けいぼうさん
>確か前が小学校でしたか?
そうです、まさに小学校の真裏です。
人気のない路地裏に突如現る、威風堂々の殻破風。
寂しげな真っ暗闇を抜けてその明りを見つけた時は、本当にほっとしました。
残念ながら小宝湯はもうすぐなくなってしまいますが、
私は、決してその姿を忘れることはありません。
>よしけんさん
>私がお遍路した際に常連の方何人かの話を聞いてみると、(次は)杉並湯に行こうと思っている方が多いようです。
そうですか、よしけんさんも聞かれましたか。
最期を迎えた銭湯で、よく耳にする言葉です。
地元の方にとっては、切実な話でしょうね。
私はその言葉を何度聞いたか、思い出せないくらいです。
私が「事件」に遭った際、代わりに訪れたのが駅前の杉並湯でした。
小宝湯とはまた異なった趣、しかし小奇麗でペンキ絵も現存する、
いい銭湯でしたね。
ちょうど一年前を、思い出します。
ああああああ、何ということでしょう。
子宝湯は行こうと思っていたところでした。
それに、村雲様の記事を見て、ここ、すごくいい!行こう!
と、思うと、必ず文末に
※●年●月●日をもって廃業
の文字が……。
何とも悲しい現実です。
お遍路は素晴らしい出会いもありますが、
最近悲しい別れの方が多く、辛くなることもあります。
余談ですが、玉川湯の解体は進み、
すっかりがれきになってしまいました。
4日の朝だったと思いますが、
正面が崩された玉川湯から見えた赤富士は
とても奇麗な沁み入るような赤色で、やはり見事。
しかし、夜には、もう、そこに赤富士はありませんでした。
あの朝見たのが最後です。
村雲様 お久しぶりです(読んではいますよ(^^)
今度は(杉並の)子宝湯ですか、、。
shimizさんの記述は、私もいつも思うところで、、
「廃業」の前にBlogを書いてくれると、、と思うこのごろです(^^
年末が近づくと廃業ペースが増すのは毎年の恒例になっているような。
組合のHPでも2軒増えて93(12/02現在)。
そろそろ「お遍路」も4年目に入ろうかというところですが、
おわっちゃうかもしれませんな~。
各銭湯さんも、よくスタンプを管理されていて関心します。
(銭湯によっては、ボロボロだったりしますが、、(^^;;)
末長く続けてほしいものです(800切るくらいまでは、、、)。
今晩入湯した椎名町の2湯もお客さんは少なかった、、、。
千住のM_Hachiya
>shimiz さん
あの玉川湯も、歴史の狭間に埋もれてしまったのですね。
何度も申し上げますが、栃木県出身の私には、
あの大都会・新宿からわずかの距離にこのような銭湯が残されていたことが、
本当に不思議でなりませんでした。
玉川湯は、東京の奥深さを教えてくれたとても印象深い一軒です。
>お遍路は素晴らしい出会いもありますが、
>最近悲しい別れの方が多く、辛くなることもあります。
私も、まったくそのとおりです。
巡り始めたころは廃業の相次ぐという現状もどこか他人事で、
ただただ新しいお店が楽しみでなりませんでした。
しかし数をこなすにつれ、体で理解する現実。
聞いてはいましたが、現実は想像以上の逆境でした。
毎月のように飛び込んでくる、「まさか」「あそこが」の連続。
お店の方から、どれだけ切ない話を聞いたか思い出せないくらいです。
辛くて、もうやめてしまいたいと思ったことがあります。
こんな趣味を選ばなければよかった、と思うこともあります。
しかしその逆境を乗り越え、書き続けることで必ず見えてくるものがあるはずだ-
そんな思いで、このコラムは続いています。
今年も、残りわずかになりました。
大晦日の最終回まで、お付き合いをどうぞよろしくお願い申し上げます。
>M_Hachiya さん
>年末が近づくと廃業ペースが増すのは毎年の恒例になっているような。
>組合のHPでも2軒増えて93(12/02現在)。
そうですね、私が本格的に巡り始めて3回目の年末です。
毎年のように、その知らせはやってきます。
どうしたって思い出されるのは、台東区・日本堤の廿世紀浴場です。
あれほど有名な、そして憧れの銭湯が、無くなってしまうというのです。
飛んで駆けつけたその日の夜。
別れを惜しむ人々で、さぞかし賑わっていることだろう-
その期待は、見事に裏切られました。
初めこそ数人のお客さんがいたものの、数10分にわたって私一人の貸し切り状態。
そこに私は初めて、東京銭湯の現状を悟ったのです。
そしてそれをひとつでも多く巡り、伝えることを自分自身に課したのです。
>「廃業」の前にBlogを書いてくれると、、と思うこのごろです(^^
私も、そうしたいのはやまやまです。
しかし全ての情報を事前に把握することができるわけではなく、
まさに今行かなくてはならない場所があまりに多すぎて、
そのようにできないのが現実です。
大晦日までお付き合いくださいますよう、何卒お願いを申し上げます。
>辛くて、もうやめてしまいたいと思ったことがあります。
>こんな趣味を選ばなければよかった、と思うこともあります。
>しかしその逆境を乗り越え、書き続けることで必ず見えてくるものがあるはずだ
やはり、お遍路をやって、まわればまわるほど、
銭湯を好きになればなるほど、
昨今の廃業続きの現状に胸を痛めてしまうものですね。
村雲様は私より長い年月をかけていらっしゃるので、
その思いは果てしないものでしょう。
私は最近、色々廃業していく銭湯を見ることが
辛くなって、近所の湯ばかり行ってましたが、
また色々行ってみようと思います。
廃業になった銭湯を見ると思います。
役目を終えると永眠し、荼毘にふされ、
天に還ってゆく人間と同じなのか……。
何も答えは出ませんが、私にできることは、
ひとつでも多くの銭湯を巡り、その姿と湯の感触を
自分の記憶の中に住まわせることくらいです。
話は変わりますが、菊水湯の男女の湯をまたいでの
写真、見事ですね!
村雲様の写真はどれも素晴らしいですが、
あのアングルはめったに見れるものではないので感動です。
ではでは、残りのお遍路も楽しみにしております!
>shimizさん
私が本格的に巡り始めたのは、2007年末からになります。
しかしその1年半ほど前から銭湯に通うようになりました。
初めて銭湯を体験した2006年当時、私の生活圏には4軒の銭湯がありました。
しかし、通い始めて半年が過ぎようという頃です。
そのうちの一軒が、廃業することになりました。
そこは2回ほどしか行ったことがありませんでしたが、
厳しい状況と聞いてもいまいち身近に感じられなかった私にとって、
それはとても大きな転換期となりました。
>話は変わりますが、菊水湯の男女の湯をまたいでの
>写真、見事ですね!
ありがとうございます。
撮影の際、おかみさんの粋な計らいで、
人生で初めて男女差階によじのぼらせていただいたのです。
なんとも見渡しのよい、新鮮な眺めでした。
菊水湯の富士山はど真ん中にあるので、とても強烈な印象が焼きついています。
最終回まで、あと僅かに2の札所となりました。
最後までお付き合いくださいますよう、お願い申しあげます。
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