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| 2009/12/09 02:21 | コメント(0) | トラックバック(4) |
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1999年の映画『天使の楽園』、2001年の映画『天使の体温』 ― 鈴木章浩監督は、ゲイの男性のリアリティにあふれた物語を、詩情豊かな映像で描いた。
その鈴木監督が、8年の歳月を経て、新作映画『ルナの子供』を生みだした。主人公は、3人の女性 ― 3編からなるオムニバスである。
1編目は、『彼女の物語』。![]()
若い「彼女」は、自分よりずいぶんと年上と思われる男に出会い、彼の部屋へ赴く。初対面だが、他愛のないことで笑いあう。初対面でも、触れあうことに躊躇はしない。
男は癌に侵されていた。実は、「彼女」の体と過去にも、ある苦痛が宿っていた。
2編目は、『美月の物語』。![]()
レズビアンで、さばさばした性格の美月。2週間前からつきあっている恋人のマホは、容姿、雰囲気、どこをとっても、「とことん女の子」。
マホには男の子の恋人もいる。美月と真剣につきあいたいと考えているマホは、「彼と別れる」と言った。しかし、美月は、「そんな必要はない」と理解を見せる。マホを束縛しない自分の真意に、美月はまだ、自身でも気づいていなかった。
3編目は、『ヒカリの物語』。![]()
ライターのヒカリは、幼い娘と、失業中の夫との、3人暮らし。ヒカリはなにかと都合をつけて、若い男の子・内山の部屋を、夫に内緒で訪れている。
彼に50万円を貸しているヒカリ。少なくとも、借金が返済されるまでは、内山とつながっていることができる。そんな折、ヒカリの後輩にあたる女が、「リスト・カットをしている」とうちあけてきた。
「子供の生まれない関係を描きたかった」という鈴木監督。『ルナの子供』の3人の主人公が、それぞれの相手と紡いでいる関係に、新たな命が宿る可能性はない。
『彼女の物語』の男女には、具体性や因果の気配がないのに、ふたりの心がぴったりと重なる瞬間が見える。
『美月の物語』の女たちは、「ものわかりがよいこと」と「臆病」は紙一重だと教えてくれる。
『ヒカリの物語』の登場人物たちは、「平気」と「平和」を装うことで、日常に問題はないと自らを欺こうとしている。
3編はいずれも、東京で主なロケがおこなわれた。ドコモタワーことNTTドコモ代々木ビル、二子玉川の川原 ― 東京の風景をバックに、それぞれの主人公たちの心底で、「自分の存在価値」を見いだす変化が起こる。
『ルナの子供』
2009年・日本・100分
監督:鈴木章浩
出演:佐伯佳奈杷 田中冬星 奥真紀子 中嶋たまみ 岩元英理 北澤彰斗 他
※2009年12月11日(金)までアップリンクX(東京)にて上映。2010年1月9日(土)よりシネ・ヌーヴォX(大阪)にて、同1月23日(土)より名古屋シネマテークにて、それぞれ上映予定。
ルナの子供@映画生活
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