〔Bunkamura ル・シネマ〕―渋谷のシネマな大人空間。

トーキョー映画
2007/03/24 12:25 | コメント(4) | トラックバック(0)
  • 香ん乃

 メジャーな映画館からミニ・シアターまで、渋谷には映画を楽しめる場所がたくさんあるけれど、今回紹介するのは、〔Bunkamura ル・シネマ〕という、東急百貨店・本店に隣接する複合文化施設の中にある映画館。〔オーチャードホール〕へバレエを観に行ったり、お花屋さんの〔Prejour〕でギフトを頼んだり、アート本専門店の〔NADIFF MODERN〕を冷やかしたりと、〔Bunkamura〕には時折出没している私なんだけど、最も足を運ぶのは、やっぱり映画館の〔ル・シネマ〕。近頃は、ちょっとごぶさたしちゃってるとはいえ。

「文化村」という名称に違わず、〔ル・シネマ〕での上映作は文芸的な作品やアーティスティックな作品が多い。ここで映画を観ると、年齢的にはすっかりのオトナのはずの私なのに、自分の精神年齢がちょっぴり増して感性がオトナっぽく洗練されたみたいな錯覚を味わえるのだ。あくまでも、錯覚でしかないんだけどね。

 2007年3月4週目現在、〔ル・シネマ〕で上映しているのは下記の2作品。たまたまステージ系つながり。どちらもまだ観てなくて、ロードショー中には行けなさそうだけれど、いずれ必ず観るつもり。

『今宵、フィッツジェラルド劇場で』
"A PRAIRIE HOME COMPANION"

2006年・アメリカ・105分
監督:ロバート・アルトマン
出演:ウッディ・ハレルソン トミー・リー・ジョーンズ メリル・ストリープ 他

※ ロバート・アルトマンの遺作。アルトマンお得意の群像劇とは、相性がよい場合とそうじゃない場合の差が激しい私なので懸念はあるものの、やっぱり観たい。リンジー・ローハンちゃんも出てるし。

『華麗なる恋の舞台で』
"BEING JULIA"

2004年・アメリカ・104分
監督:イシュトヴァン・サボー
出演:アネット・ベニング ジェレミー・アイアンズ マイケル・ガンボン 他

※ この仰々しい邦題はどうかと思うけど、粋でゴージャスなラヴ・コメディらしいので、ぜひ観てみたい。アネット・ベニングは結構好きだし。原作はサマセット・モームの『劇場』。

 設備的にも雰囲気的にも、なんとなくハイソの薫りがしてくる〔ル・シネマ〕。なので、割引サービスなんかとは無縁っぽい印象があるのだけれど、そんなことなかったりする。実は、「毎週日曜日の最終回は1000円均一」なのだ。……ケチな私は、〔ル・シネマ〕ではこの回でしか観ないようになって久しい。日曜の最終回って、翌日月曜の仕事のことを考えると「夜更けまで外で映画かぁ」とかなり腰が重いけれど、そこを頑張って渋谷まで赴いて、坂道の文化村通りをてくてく歩いて映画へ逢いに行くのも、まあ、たまにはいいもの。

 また、私がこの映画館を好きな理由のひとつが、「飲食禁止」であること。映画を観ながら飲んだり食べたりするのが、私は好きじゃない。映画を観ながら飲んだり食べたりしている人の発する音を耳にするのは、もっと好きじゃない。できることなら、世の映画館のすべてを飲食禁止にしていただきたいくらい(無理に決まってるけど)。そんな私にとって、〔ル・シネマ〕や、〔恵比寿ガーデンシネマ〕(いずれこちらでも紹介する予定)のような飲食禁止を徹底している映画館は、すごく貴重。

 飲食禁止の話をしたあとに食べ物の話題で恐縮だけど、〔ル・シネマ〕にわざわざ映画を観に行って、「つまんなかった! 相性悪かった!!」と散々な結果になったとしたら、すぐ近くにある赤い庇のブーランジェリー〔VIRON〕でパンを買って、機嫌の修正を計ろう。私が一番愛するパン屋さんのここは、なにを食べてもめちゃめちゃ美味しい。行ったら必ず買っちゃうのは、カスクルートのジャンボン・クリュディテとフーガスのオリーヴ。また、同じく近所の〔セピアの庭で〕というノスタルジックな喫茶店で、観てきたばかりの映画について想いをめぐらすのも素敵。……リッチなら。珈琲1杯900円前後、という価格設定のお店なので。私はスポンサーがいるときしか行かない。

〔Boulangerie Patisserie BRASSERIE VIRON〕
住所:東京都渋谷区宇田川町33-8 塚田ビル1・2F
電話:03-5458-1770

〔セピアの庭で〕
住所:東京都渋谷区道玄坂2-23-11 トオショオビル2F
電話:03-3464-7252

 騒々しくて露骨に猥雑な渋谷も大好きなんだけれど、上質で落ち着いた非日常をこの街で味わいたくなったら、〔Bunkamura〕へ立ち寄ってみるのは手近な方法。最後に、ここ数年、〔ル・シネマ〕で上映された映画で思い入れのある作品を、いくつか羅列。

『RENT/レント』
"RENT"

2005年・アメリカ・135分
監督:クリス・コロンバス
出演:ロザリオ・ドーソン アダム・パスカル アンソニー・ラップ 他

※ ミュージカル映画が苦手な私。そんな私が感動しまくってしまったミュージカル映画。ニューヨークのダウンタウンに生きる貧しい若者たちのエナジーが鮮烈。

『胡同(フートン)のひまわり』
"向日葵"

2005年・中国・132分
監督:チャン・ヤン
出演:スン・ハイイン ジョアン・チェン ワン・ハイディ 他

※ 北京を舞台にした、父と子、そして、夫と妻の、甘さがなくて「丁寧な」物語。家族を描いた映画はあまり好みではないのだけれど、今作のような葛藤の強い作品なら大歓迎。

『ヘンダーソン夫人の贈り物』
"MRS.HENDERSON PRESENTS"

2005年・イギリス・103分
監督:スティーヴン・フリアーズ
出演:ジュディ・デンチ ボブ・ホスキンス ウィル・ヤング 他

※ 一見お洒落でユーモアにあふれているけれど、実はシビアで哀しみから目を逸らしていない、上質で上等な「反戦映画」。

『ラヴェンダーの咲く庭で』
"LADIES IN LAVENDER"

2004年・イギリス・105分
監督:チャールズ・ダンス
出演:ジュディ・デンチ マギー・スミス ダニエル・ブリュール 他

※ もの静かな老女がいだく、少女のような恋心。それを「微笑ましくてせつない」と感じるか、あるいは、「イタい」と一蹴するか……。

『しあわせな孤独』
"ELSKER DIG FOR EVIGT"

2002年・デンマーク・113分
監督:スザンネ・ビエール
出演:ソニア・リクター マッツ・ミケルセン ニコライ・リー・カース 他

※ ドライな印象の不倫映画。でも、想像力を駆使したり深読みしたりしちゃうと、その熱さに火傷必至。

『オアシス』
"OASIS"

2002年・韓国・132分
監督:イ・チャンドン
出演:ムン・ソリ ソル・ギョング アン・ネサン 他

※ 脳性麻痺の女と前科者の男のラヴ・ストーリィ。気に入るかそうでないかはどうでもよいとして、観たら必ず衝撃に打ちのめされる。多くの人に観てほしいというよりは、「知ってほしい」作品。

〔Bunkamura ル・シネマ〕
住所:東京都渋谷区道玄坂2-22-1 Bunkamura6F
電話:03-3477-9264


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コメント

香ん乃さん、こんばんは。今回も楽しく拝読させていただきました。
Bunkamuraは私にとってはなんとなく敷居が高い、こういう言い方は変ですが、質のいい大人が行く場所なので、気後れが先に来てしまいます。でも、いつか素直にBunkamuraを選べるような大人になりたいです。
VIRONのパンと焼き菓子は私も好きです。残念ながら2階の方には行ったことないのですが、気心の知れた友人と行ってみたいと思っています。
次回も楽しみにしております。

Posted by: MOT Date: 2007/03/24 23:15

渋谷文化村・・・ステキな響きですよね。
あえて 村 というのが いいですよ!

ラベンダーの花咲く庭で って 結構最近のだったんですね。
今 ジュディ・デンチが気になっているので 観てみようかと思っています。

コーヒー900円は高い・・・!
スポンサーなしでは 行けませんねぇ〜。

Posted by: プリシラ Date: 2007/03/25 22:17

すいません! 飲み物を持って入るのは多いです。飲むかどうかは別として。お腹が空いてるときもあって、音がしないようなものを食べることも…。

「今宵、フィッツジェラルド劇場で」は、やっぱり大人な映画ですね。アルトマン監督は苦手なほうですが…。ケヴィン・クラインがよかったです。

Posted by: BJ Date: 2007/03/25 23:59

{MOTさんへ}

 こんばんは! いつもコメント本当にありがとうござます♪

 MOTさんもVIRONのパンがお好きなんですね! 美味しいですよね~。私もブラッスリーのほうは未体験なんですよ。いつも気になってはいるのですが、都合が合わなくてなかなか……。今年中にはぜひぜひ行ってみたいです。

 私は全然質のいいオトナじゃないですけど、Bunkamuraにずけずけ足を踏み入れてしまってますよ~。パンといえば、Bunkamuraにあるドゥ・マゴのパンも美味しいんですよねぇ……。

 いつもありがとうございます♪ どうぞまたおしゃべりにいらしてくださいね★

{プリシラさんへ}

 こんばんは! コメントありがとうございます。いつもお世話になっております♪

『ラヴェンダー~』、機会がありましたらぜひぜひご覧になってみてください。この映画でのジュディ・デンチの「殊勝で内気で可愛いおばあさんっぷり」ったら、すごいったらないんです。私はそれまでジュディ・デンチというと「貫禄がある堂々とした老女」という印象だったので、もうびっくりしまくってしまいました。『ラヴェンダー~』を観る直前に『プライドと偏見』で貫禄ありありのジュディを観ていたせいか、余計に(^^;)

 いつもありがとうございます♪ どうぞまたおしゃべりさせてくださいませね★

{BJさんへ}

 こんばんは! いつもありがとうございまーす★ お世話になっております。

 映画館での過ごしかたは人それぞれですので、謝らないでくださいな(^^;) BJさんのように音をさせない心がけをしてくださるかたばかりなら、快適空間なんですけどね^^

『フィッツジェラルド劇場』、ご覧になったのですね♪ 先ほど、ブログでレビューを拝見してきました★ アルトマンのメガフォンだから当然とはいえ、キャスト豪華ですよねぇ……。私もアルトマンは得意でない場合が多いのですが、この作品はいずれ観てみたいと思ってます。

 よろしければ、またおしゃべりにいらしてくださいね♪ この度はありがとうございました!

Posted by: 香ん乃 Date: 2007/03/26 01:59










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