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| 2009/06/15 23:16 | コメント(0) |
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東京駅の地下にある「八重洲地下街」は、迷路みたいな街である。
通りが縦にも横にも何本かあるし、斜めに通りが延びていたり、行き止まりになって
いるところもある。朝の出勤、昼休み、帰宅時と、平日は3度も通る場所なのにも関
わらず、いまいち全貌がつかめていなかった。
全貌を明らかにすべく、仕事の後、全ての通りを歩いてみることにした。すると今ま
で通ったことのない通りがひとつだけあった。
その通りには良い雰囲気の喫茶店があった。お店の名前は「アロマコーヒー」。
八重洲地下街には喫茶店がいくつかあるが、ここが一番レトロな雰囲気。階段を数
段下がったところがフロアになっている。窓から地下街を歩く人の足元が見える。
なんだか不思議な気分になる。
お客はサラリーマンが何組か。BGMは一昔前の洋楽のヒット曲。店内にけっこう音
はあるのだけれど、地下の地下になっているせいか、静かな印象だ。
ブレンドコーヒーを注文し、鞄から宮部みゆきの「地下街の雨」という文庫本を取り
出して読む。読みはじめてすぐ、こんな文章がでてきた。
一年半ほど前のことになる。
当時の麻子は、八重洲地下街のなかにある小さなコーヒーショップで、
ウエイトレスをしていた。
「八重洲地下街」の「コーヒーショップ」!すごい、偶然だ。
地下街のなかだから、窓際にいたところで、きれいな景色を眺めることが
できるわけではない。
向かいのティーンズ・ブティックと、ハンドバッグ屋の店先と、
あとは行き交う人の顔、顔、顔。
主人公の「麻子」が働くコーヒーショップが実在するのであれば、このお店の前には
ティーンズ・ブティックもハンドバッグの店もないから、ここではないのかもしれない
けれど、今は思わず、「麻子」を、今私のいるこの店のかわいいウエイトレスさんに、
思わず重ねて読んでしまった。



アロマコーヒー
中央区八重洲2-1-1
(八重洲地下街内)
03-3275-3531
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