浜松駅の北部、静岡文化芸術大のすぐそばに建つ大栄湯。
私が銭湯めぐりを始めて2年も経たないころ、東京圏以外では初めて訪れた1軒である。
このときの目的は、大学時代の友人との集まり。
焼津、豊橋、名古屋からめいめいにやってくる友人たち、
しかし全員が集まるまでにはしばらく時間がある。
全員が集まるまでの間、先に到着した友人を誘い訪れたのがここだった。
 
まあ、驚いた。小ぶりの民家ほどの簡素な造り、昔の平屋程度しかない高さ。
戸を開けると目の前にいきなり広がる脱衣所、飛び込んできたお客さんの裸。
西日本と東日本の銭湯には建築様式、暖簾の大きさ、浴室の位置・構造など
様々な違いがあるのだが、当時の私は知る由もない。
見るものすべてが珍しく、黙々と体を洗う友人のとなりで
始終目を丸くして眺めていた覚えがある。
創業、昭和2年。
詳しいことは聞けなかったが、これが当時の建物の可能性もある。

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○ 大栄湯

住所 静岡県浜松市中区野口町219