梅雨が明けた瞬間の沖縄は、一年でいちばんキラキラしていると聞いた。

週末の沖縄、東京で見た天気予報は雨。しかし行ったのは、まさに梅雨明けの日だった。予報には雨マークがついているのに、空は青く晴れ、浮かぶ雲は夏のものだった。青い海と太陽も、聞いていたとおり、キラキラ輝いていた。

沖縄北部にある面積約3平方kmほどの小さな島、古宇利島にある「フクルビ」というカフェを訪ねた。
島のビーチからちょこちょこ現れる看板をたよりに島の急な坂道を登っていくと、店があった。かなり高台にあるので、海やビーチ、島にかかる橋などが一望できる。

店には「アイコ」という名前のオバアちゃんが居るらしい。相方が店のお兄さんに「彼女もアイコというんです」と言うと、お兄さんは「あれ、オバア随分若返ったね」と、優しい沖縄訛りで笑う。
一軒家の裏手にテーブルがいくつか置かれている。アイス・コナコーヒーを飲みながら海を眺めていると、「できたよ~」とお兄さんに呼ばれる。ボリュームたっぷりのタコライスにはアイコオバアが作った島らっきょうもついていた。なんだか親戚の家でバーベキューでもしているみたい。

店には、お兄さんが描いたと思われる島の地図が置いてあった。小学生が描いた宝の地図みたいだった。庭で畑仕事をしていたアイコオバアにあいさつをして、地図を片手に行けるところまで行ってみた。青い空と海とサトウキビ畑が続いていた。ふと懐かしい気持ちになる。

この風景、少し前に夢に見た。夢なのにあまりにも眩しくて鮮明な風景だったから、印象に残っていたのだ。
それはなんだか泣きたくなるくらいいとおしい風景だった。    

fuku05






fuku03






fuku01






fuku02






fuku04






fuku06






フクルビ
沖縄県国頭郡今帰仁村字古宇利109
0980-56-3544
http://fukurubi.ti-da.net