「珈琲の香にむせびたる夕より夢見るひととなりにけらしな」
吉井勇という歌人が、ある喫茶店にこんな歌を捧げている。その喫茶店とは、京都・木屋
町にある「喫茶ソワレ」。ここを訪れてみたくて、京都に来た。私に嶽本野ばらを教えてくれ
て、私が喫茶店中毒になるのに一役かってくれた女友達と一緒に。
風俗店などが並ぶ小路にひっそりとソワレはあった。ドアを開けるとそこは青い世界。店
内に灯る青い蛍光灯の仕業だ。
音楽はかかっていない。東郷青児の少女画、葡萄を模した繊細な彫刻、ガラスの棚に並
んだコーヒーカップたち・・・それらが青い光を纏ってぼんやり存在している。文筆家の甲斐
みのりさんが、ソワレを「京都で一番、女性が少女の心に戻れる喫茶店」と評するのもうな
ずける佇まいだ。
ソワレの名物は、「ゼリーポンチ」だ。運ばれてきたカラフルなゼリーは、食べ物とは思え
ない存在感を放っていた。可愛くて、妖艶で、儚くて。まさに「女性の中の乙女」そのもの
だ。
こういうものに、どきどきしてしまう、感性。
女の子に生まれてよかった、と思った。
「



喫茶ソワレ
京都市下京区西木屋町通四条上ル
075-221-0351
12:00~22:30
日11:00~22:30
月休
吉井勇という歌人が、ある喫茶店にこんな歌を捧げている。その喫茶店とは、京都・木屋
町にある「喫茶ソワレ」。ここを訪れてみたくて、京都に来た。私に嶽本野ばらを教えてくれ
て、私が喫茶店中毒になるのに一役かってくれた女友達と一緒に。
風俗店などが並ぶ小路にひっそりとソワレはあった。ドアを開けるとそこは青い世界。店
内に灯る青い蛍光灯の仕業だ。
音楽はかかっていない。東郷青児の少女画、葡萄を模した繊細な彫刻、ガラスの棚に並
んだコーヒーカップたち・・・それらが青い光を纏ってぼんやり存在している。文筆家の甲斐
みのりさんが、ソワレを「京都で一番、女性が少女の心に戻れる喫茶店」と評するのもうな
ずける佇まいだ。
ソワレの名物は、「ゼリーポンチ」だ。運ばれてきたカラフルなゼリーは、食べ物とは思え
ない存在感を放っていた。可愛くて、妖艶で、儚くて。まさに「女性の中の乙女」そのもの
だ。
こういうものに、どきどきしてしまう、感性。
女の子に生まれてよかった、と思った。




喫茶ソワレ
京都市下京区西木屋町通四条上ル
075-221-0351
12:00~22:30
日11:00~22:30
月休