下北沢の「ジャズ喫茶マサコ」に行く。

ラテンっぽい音楽が大きなスピーカーから流れていた。陽気な音楽のせいか、店内
に南国風の観葉植物が多いせいか、暖房が効きすぎているせいか、なんだか「常
磐ハワイアンセンター」にいるような気分になる。
しばらくすると、民族音楽のような、なんとも形容しがたい音楽にかわった。もちろん
正統ジャズも流れる。流れる音楽によって、お店の中の空気が次々に変わっていく。

テーブルに置かれた、小さなパンジーがたくさんついたような黄色い花の陰から店内
を眺める。新聞を読む人、漫画本を読む人、パソコンをいじる人。みんなひとり客で、
それぞれの時間が流れている。

私は島田雅彦の「自由死刑(テレビドラマでは「あしたの、喜多善男」)」を読む。死と
は、自分の存在とは。そんなことがシニカルに描かれている。しかし共感できる部分
でもある。自分の存在とは何か。興味があるけど、深く考えたくない。
そういうことを深く考えるのは喜多善男に任せて、私は大音量の音楽に身をゆだねる。

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ジャズ喫茶マサコ
世田谷区北沢2-20-2
03-3410-7994
11:30~23:00
http://www.jazz-masako.jp