新宿三丁目のバーで飲んだ。

「新入社員」というブランドを纏っていた3年前、先輩に誘われてよく来ていたバーだ。
来るのはいつも終電後で、酔いと眠気で記憶がとぎれとぎれだ。薄暗い店内。大き
な音で流れるジャズ。ジリリリリンとけたたましく鳴り響く黒電話の音。ウイスキーの
ボトル。ナッツの入った皿。ナッツは食べ終わるとエンドレスに継ぎ足される。
「Pain」というお店の名前が好きだった。

久しぶりに訪れた「Pain」は、店長は別の人に変わっていて、ノラ・ジョーンズやエリ
ック・クラプトンが流れていた。

4時にバーを出て、始発が出るまでの少し時間があったので、面影屋珈琲店に入る。
明治のインテリアを意識した内装で、竹久夢二のレプリカが飾られていた。店内は始
発待ちの客で賑わっていた。今が朝の4時だということに自信が持てなくなるくらい賑
わっていた。煙草の煙で店内はぼんやりしている。私の思考もぼんやりしている。

カプチーノを注文したら、ホイップミルクでうさぎの絵がかかれたものが出てきた。
うさぎカプチーノを飲みながら始発の山手線を待った。

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面影屋珈琲店
新宿区新宿3-21-9-1F・B1
03-5312-7541
10:00~05:00  
日祝10:00~23:00
http://www.towafood-net.co.jp/cafe/omokageya