5月24日・日曜日、「西荻ブックマーク」というイベントに参加しました。

この日は「ハロー西荻」の最終日。なんとなくうきうきした雰囲気がただよう西荻窪駅南口から、線路沿いに吉祥寺方面へ向かって5分くらい歩くと、デイリーヤマザキの隣に「スタジオマーレ」という建物があります(レンタカー屋さんと同じ建物)。ここが「西荻ブックマーク」会場です。
    ※ハロー西荻...西荻の年中行事。フリーマーケット、神輿巡行、もちつきなどが
     西荻の各所で開催されます。西荻窪駅南口にはスタンプラリーの本部が
     設置されていたのです



「西荻ブックマーク」はほぼ月イチのイベント。運営母体は、西荻の新刊書店や古書店、フリーランスのライターさんなどから成る西荻ブックマーク実行委員会...らしいです。
内容は、トークライブが多いかな。テーマは基本的に本にまつわること。ときにはマニアックなものもありますが、本好きなら心ひかれるラインナップではないかと思います。

私はこれまで2回参加しました。
最近は、『この写真がすごい2008』(朝日出版社)の著者・大竹昭子さんが、
同書掲載の作品を見ながら、写真の読み解き方・おもしろがり方をお話ししてくださった回。
去年は、高円寺「古本酒場コクテイル」の店主・狩野さんと、売れっ子作家・角田光代さんとの対談。
とにかく皆さんお話がうまくて、どちらもたいそう盛り上がってましたよ

今回の出演は、西荻の古本屋「古書 音羽館」店主の広瀬洋一さん
「ブックマーク」実行委員会のメンバーでもあり、中央線の古本好きの間ではわりと知られた店。
とはいえ、先述の方々にくらべ、地味といえば地味(すみません)......と思いきや、

おもしろかったんです!!

テーマは「気弱な古本屋入門~ある古本屋の生活と意見~」。
音羽館を開くまで・開いてからのエピソード(開店資金の貯金額から店舗レイアウトのコンセプトまで...)、公開買い取り、値付けの基準など、手の内見せまくり。ゲストの岡崎武志さん(古本に関する著書多数)の間の手も絶妙。

以下、印象に残った話をざっくりと。


●土地への愛情
店をやるなら、商売的に好条件な場所よりも愛情を持てる場所であることが大切(商売に対するスタンスや扱う商品などはそれぞれなので、これが正解という意味ではなく)

●本への愛情
お客から持ち込まれた本に値付けするとき、愛情をもって扱われていたであろう本にはそれなりの敬意を払いたい、とのこと

●高原書店の存在

郊外展開・アルバイトでもできる値付けのルール統一、郊外出店などの画期的手法をいち早く導入したことで知られ、あのBックオFがモデルにしたのではないかといわれる有名店。

広瀬さんはこのお店出身。創業者との思い出など

●古本屋の営業努力
昔ながらの古本屋って、「静か」「本はなるべく多く、書棚にぎっしり陳列」がスタンダード。
でも音羽館って、すてきなセンスの特集コーナーが設けられていたり、きもちのよい音楽が流れていたり、面陳(表紙を見せて陳列すること)していたりと、ある意味常識やぶりなことを、ポリシーを持って断行。そういうところがたくさんの人に支持されていますが、当初は反発もあったとか...

●ちょっといい話 イロイロ
おもしろエピソードから泣ける話まで、古本屋には大小いろんなドラマがあるようです

初版信仰の是非、古書交換会(プロのための古本市場ですね)の存在など、決してマニアではない私にとっては目からウロコの情報も。古本への愛あふれる、楽しく濃ゆい2時間でした。

西荻においでの際は、音羽館をのぞいてみてはいかがでしょう。いいお店です。
西荻ブックマークも、アンテナに引っ掛かるテーマがあればかなり楽しめると思います。

古書音羽館
杉並区西荻北3-13-7-106

西荻ブックマーク
http://nishiogi-bookmark.org
 次のイベントも古本屋さんがテーマ。
 2009年6月28日(日)開催
 『昔日の客』を読む ~大森・山王書房ものがたり~