一体私は何世紀に生きてるんだ・・・って思うような本ばかりの2008年。
岩波書店
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派遣テント村だなんて、どこの国の出来事かと思うことばかりの年末。
一体なにを失って、何を見過ごして生きてきたんだろうか・・・って思うような本の数々。
小学館
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「みんなが3丁目の夕陽に逃げるように、あんたは本に逃げてるんでしょう」と
言われたことがあるけれど、確かに何かに逃げたくなるような時代です。
そんな気持ちになる時は、この本が効きました。
講談社
売り上げランキング: 138981





江戸時代の種苗屋が舞台で、主人公は花を慈しむ若夫婦。
小さな仕事を大切にして毎日を生きる人たちと、一緒に時間を
過ごしているような気になれるくらい細部の描写が自然なので、
時代小説があまり好きじゃない私も楽しめました。
■遠出をする時は、必ずその土地に関する本を読むのですが、
今年は滋賀旅行の下準備に、湖北を舞台にした井上靖の
『星と祭』と『仏像の本』を読みました。
中でも『仏像の本』はおすすめ。
滋賀だけではなく、全国の仏像が載っていて、
仏像の持ち物(仏像っていろんなもの持ってるでしょ?
花瓶とか薬入れとか)の説明なんかがあって、
「あ~知りたかったっけ~」ってところをついてくる。
芸術的に過ぎるわけでもなく、
サブカルチャーにより過ぎてるわけでもなくて、
ちょっと旅行でお寺に行くから知りたいなって人にぴったり。
■ノンフィクション好きの私にとって今年は、
これだ!という本の見当たらない年でした。
唯一これは面白かったかな。
日本経済新聞出版社
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競馬の有馬記念は有名だけど、その名の本になった
有馬頼寧のことは知りませんでした。
彼の日記を丹念に読み込んで、彼の恋愛、やってみた仕事、
できなかったこと、成果を上げたこと、、、
一言では言い表せない一人の人間の時間を広げて見せてくれました。
日記の中に登場する「八重ちゃん」の謎が、
この本の一番の読みどころで、語られない謎が
世界中にたくさんあるんだと思うと、心が躍る。
やっぱり私は本に逃げているのかもしれないな~
来年はどんな本にめぐり合えるかな。
東京を舞台にした本はもちろん、
面白かったな~って本を沢山ご紹介したいなと思っています。
トーキョーBOOKを読んでくださったみなさま、
ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
『仏像の本』の著者:仏像ガールさんは、かつてワッショイのライターさんだったんですよ。
ワッショイと縁のあるかたがご活躍だと思うと、とても嬉しくなります。
小庭さんにはまったく及びませんが、私も活字と日常的につきあう生活をしているので、本関連のコラムをワッショイで拝読できるのが、いつも楽しみでなりません♪
2009年も【トーキョーBOOK】さんを楽しみにしています。本年も、どうぞよろしくお願い致します。