私は、答えは早く見たいタイプだ。
楽しいことはいつまでもとっておいていいけれど、
答え合わせなんてそう楽しいもんじゃない。
(って学生時代が偲ばれるなぁ~)
だから、『虚無への供物』に出てくる地名の謎も
もう答え合わせ。


目白、目黒、世田谷区太子堂、駒込浅香町、台東区三ノ輪


この五箇所にはすべて、お不動さんがある。
『虚無への供物』も、この五不動を物語の彩りの一つにしている。
以下は、加門七海の『うわさの神仏 江戸TOKYO陰陽百景』から。


 


   うわさの神仏〈其ノ3〉江戸TOKYO陰陽百景 (集英社文庫)  うわさの神仏〈其ノ3〉江戸TOKYO陰陽百景 (集英社文庫)

 


 東京に、目黒不動があるのをご存知の方は多いでしょう。
で、目白が目白不動から来ていることを知る人も、まあまあ
いると思われる。
 でも、目青は?目赤は?目黄は?
 「んなもん、あるわけねーだろ」って?
 いやいや。目青・目赤・目黄・目黒・目白は、すべて実在
するのである。
 頃は江戸時代初め。江戸を呪術的に護るため、幕府は
積極的に神仏を利用した。仕掛け人は、この本でもよく
名前の出る天海僧正である。
 僧正は、昔からあった五つの不動尊を選び、それぞれ
色を配当し、江戸の護りとしたのであった。


 
 この五色は宗教的な色だそうで、それぞれ旧五街道を
守護しているそうだ。


現在地は、


        目白不動  金乗院(豊島区高田)
        目黒不動  瀧泉寺(目黒区下目黒)
        目青不動  教学院(世田谷区太子堂)
        目赤不動  南谷寺(文京区本郷)
        目黄不動  永久寺(台東区三ノ輪) ※


 せっかくなので、次回からは、それぞれの土地を舞台に
した本を紹介します。


 


※目黄不動には諸説あり、江戸川区の最勝寺と渋谷区の
龍巖寺も名乗りを上げている。