松陰コモンズ

一人暮らしって気楽でいいですよね。
でもときどき、みょうにさみしい気持ちになることも。
家の中に、自分以外に生きてるモノがいないなあ。
なんてふと気付いたときなんかにね。

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ちょっと前の話なのですが、(えーとかなりかな。。8月です。。)
おデートのお誘いも友人からのお誘いもないある土曜日、
松陰コモンズというところへ遊びに行ってみました。

松陰神社駅から徒歩5分ほどのところ。
築150年のひろーい古民家に、
もとは他人同士だった女性4名男性3名が暮らしています。

これはNPOコレクティブハウジング社の事業の一貫。
コレクティブハウスとは、独立した個々人の住居スペースのほかに、
食堂などの共同スペースがある集合住宅のこと。
日本ではまだあまりない、新しい暮らし方として注目されています。

さて、路地から門の中を覗いてみると、
お庭がひろがり、そして大きな古民家が見えます。
ひろいお座敷に人が集まっているのも見えます。

この日は不定期にひらかれるお座敷カフェの日。
大きな古民家のお座敷を開放して、
どなたでも遊びに来てください。という日なのです。

この松陰コモンズのおもしろいところは、
その暮らし方はもちろんですが、
こうやって一般の人にお座敷を解放しているところなのかもしれません。
このお座敷ではいろんなワークショップが開かれたり、お芝居が行われたり。
そしてこの日のように、
住民のみなさんとわたしのような外部の者がお茶を飲んでお話したり。

ちなみにわたし、
この松陰コモンズに誰も知り合いがいないのに、
お座敷カフェがあると知り、
一人でとつぜんお邪魔したのです。

図々しいかなあとか。
変な人って思われるかなあ。
とか、じゃっかんビビリながら行ったのですが、
みなさん、とても穏やかで、そして親切で、
とても居心地のいい時間を過ごさせていただきました。

住民のみなさんに、
なぜここに住もうと思ったのですか?
と聞くと、興味があったから。
なんとなく面白そうだったから。とのお答え。

一人っ子として生きてきて
一人暮らし歴も長いわたしから見ると、
それはすごい冒険!
楽しいことはもちろん多いだろうけど、
他人と暮らすわずらわしさもゼロとは言えないはず。
そこに飛び込む決断ってすごいなと思うのです。

ここに住んで変わったことはなんですか?と聞くと、
人とのつながり方。とのことでした。
住民7人のつながり、
そして7人それぞれの友人ともつながって、
さらにはお座敷を開放していることから、
まったく新たな人ともどんどんつながっていく。

人ってある程度の年齢になると趣味や行動範囲、
交友関係がけっこう固まっていくものですよね。
それが一気に7倍、またはそれ以上になるって、
やっぱりすごい冒険のような気がするのです。

自分の枠をすこし拡げてみる。
っていうか破ってみる。
ここにはそんな暮らし方があるような気がします。

広くて静かな古民家。
穏やかな時間が流れるこの場所で
なんだか新しい冒険が行われている。
そんな気がしたのでした。

それにしてもこのお座敷は広くて風通しがよくて気持ちがいい。
世田谷線沿線ののんびりした空気にも、とても似合う場所。
いいな。いいな。
わたしも冒険したくなってきたかも~。


松陰コモンズ
住民の方の生活の場ですので、
こちらに住所は掲載しません。
ご興味のある方は、
コレクティブハウジング社のホームページへ。
http://www.chc.or.jp/