よくよく見てみると、お店の名前も趣深くてステキなんだよなぁ。

江戸からブームとなった「居酒」スタイルで、まずお客が最初に頼む、
「おでんの豆腐とお銚子一本」

そんな意味の通し名が店名の由来でもあるこのお店。

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飲みに行く時頃だというのに、まだまだ外が明るい。
そうかぁ、前に行った時は12月の真冬で寒い時期だったなぁ。
しかも2軒目だった。

わざと低く造られている入口をくぐって中に入ると、外の明るい雰囲気から一転、居酒屋モード。
前は遅めの時間だったから、というのもあったけど、店内は常連さんでいっぱいだったっけ。

しかしこの日は、既に飲み終りかと思われる男性と、静かに本を読んでいる女性の2人だけだ。

10席ほどのカウンターだけのお店で、仕込み中の店主は、まだまだ若いおにーさん。
ねじりハチマキ(タオル?)にダボシャツのお祭風、でも一見物静かでクール、そして上品そうな。


さて。プレミアムモルツの生ビールで喉を潤しながら、お通しの冷奴。

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梅雨の合間の蒸し暑さに、こんなお通しが嬉しい。
つまみは何があるかなぁ~、と黒板を見ていると、

「日替わりでオススメがありまして、今日はホヤなんかが・・・」 と店主。

ホヤ!!
大好物な上に、旬になってきたホヤ。
これは頼まなきゃ! ということでお刺身を。

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青森の天然ホヤ なんだとか。
オレンジ色ではなく、肌色というかベージュというか、そんな色。
新鮮で臭みもなく、でもちょっと肝?のようなものもついてて美味しい!

こりゃもう、日本酒モードに入らなければ、と連れの友達がビールを一気に飲み 「天明ください。」
あ”ーーズルイ!待ってくれーー!!
と、自分も慌てて飲み干して、便乗。 天明 純米吟醸 山田錦 本生 を。

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冷たいのでいただく。
山田錦らしい味わいだけど、線が細いような、女性らしいお酒だなぁ。
でも、この上品なホヤにはぴったり。

そうだ!ホヤといえば、さばき方が気になる、今日この頃。

先日行った築地 の場内でたくさん見かけたホヤ。
意外と安くて一つ150円くらい。
これなら自分で買って帰って、簡単に刺身が食べられるかも! と思っていたから。

店主にそれを聞いてみると・・・なんか目の色が変わったぞ!?
途端に話に食いついてきたおにーさん。

そういえば、釣りや魚が大好きだ、という話を、ここの常連さんから聞いたっけ。
店主は、さばき方、洗い方、養殖と天然の違い、などなど細かく教えてくれた。
今までクールな表情だったのが、嬉しそうな笑みを浮かべていて、こちらも嬉しくなってしまう。

それだけでなく、友達も千葉で魚釣りをするのが好きだった、と言うと
またまた嬉しそうに話をしだす店主。


なんかいい感じになってきたぞ。
では。そろそろ動き出すか・・・と、友達とソワソワ。

というのも。

実は、このお店は、ココの常連さんに教えてもらった、彼の隠れ家。
昨年教えてもらってから、自分が行くのは今回で2度目。
そして、この日に行くと告げると「竹鶴は、全部飲みきらずに残しておいたよ」 というお言葉が。

そんな、ちょっとした気配りが、とっても嬉しくて、
残しておいてくれた方や、竹鶴を入れてくれた方、さらに店主にも飲んでもらいたい・・・ と思い、
差し入れを持ってきたのだ。

さらに「これから途中下車して通いたいから、挨拶代わりに。」 という連れも、ちゃっかり用意。

しかし、常連でもない我々が、そんな差し出がましいことをして良いのか?! 
・・・と、ソワソワしていたワケで。


まだ出すのは早いかね~、もういっちょ、お店のお酒を。
と、冷蔵庫を物色して勝手に出してきた 鍋島 。

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カウンターに瓶を持っていってから気づいた。

あ・・・勝手に冷蔵庫から出してた・・・(汗)

普通は、常連さんでもないと勝手に物色して出したりしないよな・・・と焦る私に、
「いや、あの・・・実際、カウンターの外に冷蔵庫あるから、助かるんです。」 と店主がフォロー。
よかった~~。


しかも、
「このお店を紹介してくださったのは○○さんなんですが・・・ご存知ですか?」 と店主に聞くと
あーあー・・・はいはい、この前、こちらに座ってましたよね。 と!

えぇ~、もう7ヶ月前のことなのに、覚えているんですか?
しかも満席で混雑してる遅い時間に、ちょっとの間しか居なかったのに!?

・・・感動ものである。


嬉しくて、もうこれはお酒を出すっきゃない。
勢いで 「これ、差し入れに持ってきたので、○○さんたちに出してあげてください。」

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ちっちゃくてすいません。 睡龍 涼 の4合瓶。

一応、買ってすぐに栓を開けといた。
3日しか経ってないから、味が開いてるかどうか微妙だけど、夏らしく、飲みやすそうなお酒を。
(自分には飲みやす過ぎるんだけど。(汗))

最初は「冷や(常温)」を利く店主。もちろん、その場に居た常連さんにもご提供、みんなで一緒に。

店主は興味深そうに
「芯がしっかりしてて、でもサラサラと飲めそうなお酒ですね。温めたほうが、より良さそうな。」
と自ら燗につけてくれた。
「うーん・・・」 と香りをかぎつつ、かなりマジメに味わっている。

この姿に、またも感動もの。


そして、友達も 「んじゃ、俺もだー!」 と、ゴソゴソと取り出したもの。

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鍋島 純米吟醸 山田錦 。

うぅ、自分とは違い、立派な一升瓶!
でも「あっぶねーー。さっきの鍋島とかぶらなくて、よかったーー・・・。」 と、冷や汗の友達。

これを利いた店主は、これまた 「“冷や”よりも、ちゃんと冷たくした方が美味しいですよね」 
と、真剣。

それに、また感動。


しかも、お料理もとっても美味しいのだ。

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和牛「生」もつ煮こみ 。 
これがとってーも美味しい!!
自分好みの薄い味なんだけど、とろっとしていて、いろんなものが染み出ている出汁だ。
これはツボにはまる~~。


他にもおつまみはちょこちょこ頂きつつ、こんなお酒を。

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常きげん 山廃純米 の裏ラベル 「濃口尚彦と7人の蔵人たち」 に「ぷぷっ」。
なんか 「白雪姫と七人の小人たち」 みたいで。
でも、コクが来た後のキレがイイ。

栄光富士の 有加藤 は、加藤さんが関わっているのかな。 「ありがとう」・・・じゃなくて「ありかとう」。
ちょっと甘い感じ、でもキレはなかなか。

車坂 お燗向き3年熟成 は、店主が ぬる燗がオススメということで、もうお任せ。

どれもこれも、つまみに合い、楽しく過ごせて、美味しく頂けるから嬉しい。


そして、やっぱり最後はおでん!

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「夏おでん」から選んだ じゃがいも(なんて種類だったっけなぁ) つぶ貝がとってもウマイのだ!
出汁も最高、それが染み渡った具も最高。
さすが、おでん屋さん!!
このおでんだけで、上記のお酒がガンガンいけてしまう。


そうして、お酒もおでんも楽しみつつ、竹鶴 番外編 は2回も頂いてしまった。

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差し入れてくださった方、残してくださった方、ありがとうございました!

こうして幸福感に浸っていると、気づけば、お店はやっぱり常連さんでいっぱい。
たった10席ほどの店内が、ワイワイガヤガヤ、とってもにぎやか。


お店の方から「書かないで」と言われないまでも
常連さんから言われないまでも
ここは隠れ家にしたくなるお店だ。(ちょっと遠いけど)


そして、絶対に絶対に、また行かなければ、と思う。

なぜなら!
店名由来の「豆腐」を食べそこねたから!!(汗)