ぽかぽか陽気の休日。なんて気持ちが良いんだろう!
春を感じるこんな良い日は、外で何かしたいなぁ。

ということで、ドライブがてらに、東京では初の つくし を採りに行ってきた。

目標は多摩川沿いの沢井、小澤酒造あたりまで・・・と、ちゃっかり蔵訪問も考えていたのだけど
遅い出発のためか、国道20号のヒドイ渋滞にはまってしまったため、
無理はしないで、拝島あたりの多摩川で妥協する。

つくし採りなんて何年ぶり?!と、ウキウキ気分で車から飛び降りたものの、不安もあり。
つくしの時期は “梅が散ってから桜が咲くまで” と教わった。が、都内の桜はすでに咲いている。
既にスギナになっちゃってないかなぁ?!

・・・と、心配するのも無駄だった。探し出して間も無く、

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いたいた!いましたよ~。
第一号発見!
嬉しくて思わずパシャリ。
そういえば東京でつくしを見たのは初めてかもしれない。

でもこの子はちょっと頭が開き気味。
苦みが好きな自分は、もう少し固そうなものを無我夢中で摘む、摘む!摘む!!

こういうのを夢中で採るの、本当に好きなんだよなぁ。
連れに 「ねぇ・・・まだ採るの?」 と言われて、はっと気付く。既に1時間が経過していたのか。
収穫はビニールにいっぱいとまではいかなかったけど、まぁまぁ。

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帰りの車内で、早速はかま取り。ひどい渋滞に、運転手がげんなりしている傍ら、
はかま取りも楽しむ自分。帰宅するまでに全て完了!


さて、はかまを取ったら、つくし料理に取りかかる前にやること。
アク抜き

・水で丁寧に土を取る。

・たっぷりの水に一晩浸す。

・水にしっかり浸けたつくしを、沸騰したお湯に塩1さじと共に入れて、2分ほどグツグツ。
 (すると、みるみるお湯が緑色になる・・・すごいアクだ。)



水をきって、この日食べるように玉子とじ、保存用に佃煮にすることにした。

【つくしの佃煮】

・鍋に、下茹でしたつくし、醤油、酒、砂糖をヒタヒタになるくらいに適当に投入。

・強火で沸騰させたら、弱火にして落とし蓋、水気が無くなるまで煮込む。

・最後にお好みで鰹節をあえても◎。

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●煮込む時に、鷹の爪を入れて、ピリ辛にしても良かったかも。



【つくしの玉子とじ】

・鍋に、下茹でしたつくし、出汁、醤油、酒、砂糖、を入れて煮込む。

・煮汁が少なくなってきたら、弱火にして、とき卵を上から回し入れて蓋。

・少し弱火で熱を通したら、火を切って、余熱で玉子を固める。

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●出来立てより、冷めるまで待って味をしみ込ませた方が旨いと思う。



どちらも、食べるのは久しぶり。
苦みがこれまた、つくしらしい渋い苦み。あぁ、コレコレ、春の一時期にしか味わえないんだよなぁ。
日本酒の良いアテになる。

こんな酒肴と合わせるなら、やっぱりお燗。

この日は、義侠 えにし で。

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が・・・。
義侠のお燗にすると出る渋みが、何だかつくしの渋みとケンカしてしまった(汗)。
うぅ~、口のなかでバチバチいっている。
うーむ、えにしだけ飲むと美味しいのに・・・残念。
また別の日に、家にある他のお酒と佃煮で試してみよう!


でも、このつくし採りにお料理に、とっても懐かしい感覚に陥ってしまった。
時間がたくさんあった幼い頃は、たんまり摘んでは、はかまを取りながら
母親や祖母とおしゃべりして楽しんだものだ。
夜はそれをアテに、父親の晩酌相手。

田舎でしか楽しめない、と思ってすっかり忘れていたつくし採りを東京で初めてやってみて、
またあの頃の感覚を思い出すことができた。
東京でもできるんじゃん!

今年だけと言わずに、来年もまたやりたいなぁ。