実は来週も伺う予定なのだけど・・・

飲みに行く同期友達は、「そのおすし屋さんに行きたい!」と言う。
けど、あんな美味しい店なら、2週連続でもいっか、と、行ってきてしまった。

以前行った のは、もう3ヶ月も前になるのか。

日本酒と肴がうますぎて、お寿司までたどり着かないおすし屋さん 

と、いうことだったけど、前回は一カンだけ辿りついたのであった。
さてさて、今回はどれだけ食べられるだろうか。


この日の東京は、朝からびっくりするほどの大雪。
夜になっても止まない雪が降るなか、「つべたい、つべたい」と言いながらお店に向かうと、
中からもれる淡い明かりと軒先の大きな雪だるまに、お店に入る前から何だか温かい感じ。

「ふー、さぶかった~」と傘をたたんで、
店主のシンさんの手裁きが良く見える席に座り、ハートランドの瓶ビールを頼んでひと段落。
目の前では穴子を裁いていた。

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何度見ても鮮やかな手つきで、やっぱりうっとりと眺めてしまう・・・。

この雪で魚の仕入れに影響が出ていないか心配したけど、今のところ大丈夫とのこと。
そう言いながら出てきました!なんて大きな タラバ蟹!!

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実はわたくし、タラバ蟹は食したことがなかったんです。こんな大きなのも初めて見る。
すっごーい!でっかーい!ごっつーい!

この足をいい塩梅に焼いて出してくれた。

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そいえば、蟹って(海老なんかもそうだけど)何で、焼くと甲羅が赤くなるんでしょう・・・。
“ほじほじ”し出すと無言になり止まらなくなるので、敢えて一節の身を取り出した後は
お箸を休めつつ、冷たい日本酒を頼む。

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ドン、ドン、ドン、ドン・・・と目の前に日本酒の瓶が並べられる、この光景。
これこれ!これが見たかったのですー!
と思わず拍手。

この中から、まずは 武勇 辛口 純米酒 を頂く。

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これは初めて飲むのだけど、茨城の蔵元さんで造られているお酒だ。
辛口という割には米の旨味が乗っていて濃厚な味わい、かつ後味がスッとひいて、うまい。

これには、噛めば噛むほど独特の甘みが出る蟹に合わせても良い感じ。
スダチはかけない方が、本来の味が楽しめて、とっても美味しい!


しばし冷酒を楽しんだ次は、やっぱりお燗。
お燗用のお酒も、ドンドン目の前に並べてくれるから、これまた嬉しいのだ。

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うーん、冷酒の時もそうだけど、これだけウマそうな物が目の前に並べられれば
「全種類飲んでみたい!」 と、思うのは至極当然。
これが「日本酒が美味しすぎて、握りまでたどり着かない」と言われる所以なのだろうか・・・。

とりあえず、まだ後も続くんだしコレから行こうか、と 三井の寿 続いて 長珍 のお燗を。

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どちらも生酒の熟成だからか、濃醇。
特に三井の寿はうまかった~~。

生酒らしい濃醇さはあるけど全然魚の味を邪魔しないし、米の旨みが後からふわ~っとやってくる。
穴子のお刺身と合わせると・・・ハーモニーが!!

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薄くてもツヤツヤなピンク色をしている穴子・・・これも、噛めば噛むほど魚の甘味がやってくる。
「穴子って、こんなに甘かったっけ・・・。」
ココのお刺身は、“噛めば噛むほど” を楽しみたいから、調味料なしで食べてみたいのだ。


続いて、奥播磨 平成9年 袋しぼり を。

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上3つ目写真にある平成9年の雄町は以前 萬屋おかげさん で飲んで、
とっても美味しかった記憶があった。
その袋しぼりとは、いかに?

・・・と、前振りしてしまいたくなるくらい、うまーーい!
深みのある味わいに気持ちもほっとしてしまう。

この頃には、お腹も充実してきたため、濃厚なウニ(海水に浸ったやつ)や白子を肴にしつつ
ちょびちょびお酒をたしなむ。


しかし、やっぱり日本酒が美味しくて、まだまだ握りにはたどり着かない。

さらにこのお酒もうまかったのだ。 篠峰 雄町 純米大吟醸 ?年古酒 。

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(写真にはどれも何年というのが映っていないため、失念してしまった・・・何年古酒だっけ(汗))

ラベルがすぐに取れてしまったので、輪ゴムでとめてあるんだとか。
自分が勉強不足だけなのかもしれないけど、篠峰は冷やして飲む印象だっただけに、お燗は意外。

でも、“雄町の味わいがきゅーーっと凝縮されて、えもいわれぬ心地良さ”
・・・こんな所で味わう事ができてしまった。


また、面白いお酒も初めて見た。 鷹長 菩提もと 純米酒 。

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これを飲んだ時は「菩提もと、って何だろうね~?」なんて話をしていたのだけど、
後々ちょいと調べてみると、
山廃仕込みなんかの、生もと系仕込みの元となった造り方、と言われているらしい。

まぁ、難しい話は抜きにしても、
生もと系のコクが何といったら良いのやら、とにかく乳酸っぽさが涎を刺激してたまらない。
何となく酸が強いのにスイスイ・・・日本酒が止まらない!


さて。
最終的に、握りにたどり着いたのか、というと・・・







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そして・・・

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この巨大な塊から切り出されたおいしいマグロの握りは
撮る手間すら惜しかった自分の口へ運ばれてしまいました。


前回は一カン、今回は二カン、来週は三カン、食べられるか?!