いつも親父が来るときは突然だ。
この日も前日に 「明日東京に出張なんだけど、まき子、夜はどう?」 と電話がかかってきた。
ホテルもちゃっかりメトロポリタンに取っていたらしい。
タイミングよく私も空いていたため、つきあうことに。
最近、教えてもらった オススメのお寿司屋さん に連れていってあげたかったのだが
親父自ら、「この前行ったところに、また行きたいいなぁ。」 ということだったので
おまた へ。
いつものマスターは、親父を覚えていたらしく
「あら、いらっしゃい。今日は “お父さんといっしょ”? なーんてNHK番組ありましたっけ。」
と愛嬌良く迎えてくれた。
「 “お母さんといっしょ” は昔見てましたけどね~。」 などと、返しつつ席に座る。
ここは親父にとって、何が良いって、燗酒がおいしいこと。
真夏でも冷房と扇風機をかけて、汗かきながら飲むくらいお燗好き。
冷房と扇風機、どっちかにしておきなよ・・・。
この日もしょっぱなから、お燗 (というよりぬる燗) を一緒に飲む。

中辛口で・・・とリクエストして出てくれたのが 田酒 特別純米
いつも冷酒で飲んでいたが、お燗にすると、また印象が違う。
「こんなに端麗でしたっけ~?」 と、マスターに聞いたところ、上の写真右端のように
冷酒もすこ~し、飲み比べ用に出してくれた。
こういう、ちょっとした気配りが嬉しい。
確かにお燗の方がツンとくる分、端麗に感じるのだろうか。
でも、これくらいが、今日のお刺身にぴったり合う。

さて、親父と飲みに行くと、困る事が一つ。
親父が大好きなお酒の代表は 越乃寒梅 。こんな感じの辛口が大好き。
私はその反対で、香りと旨味たっぷりのが好き。
でも、いつも一緒に飲みに行くときは1合づつお猪口で分け合って飲むのだ。
さぁ・・・次は何にしようか・・・。と、悩んでいたら、
父親が 「好きなので良いよ。まき子の好きなお酒も勉強しとかんと、誕生日プレゼント用にね。」
うーん、嬉しいというより怪しい。もう誕生日終わってます。しかもここ数年、何も貰ってません。
・・・何だ何だ。なにか下心でもあるのか?!
などと、勘繰りを入れつつ、お燗はやっぱり汗をかくので、冷酒に切り替える。
おまたに来たら、「これ」と、最近思っているお酒。
撰勝山 吟醸生

やっぱり、食中酒としては最適な、ほどよい香りと旨味。
ここいらで、もう一品、メニューにあった 桜海老のかき揚げ をオーダーしたのだが
料理担当のマスターの弟さんが
「かき揚げもいいんですが、パラパラにして衣を薄くした天ぷらのようなのもオススメですよ。」
と教えてくれた。
創作料理がとっても上手い弟さんが言うんだから、やっぱりそれを食べたい。

さすが。 本当にパラパラなんだけど、桜海老の味がしっかりあって、味付けもしてある。
お酒を飲みながら、ちょこちょこツマむのにちょうど良い。
さて、引続き、他のお酒も私の好きなものをチョイス。

醸し人九平次 と 東一
醸し人九平次の酒蔵は親父の家から、とても近い。
住所を見せたら場所が分かった模様だが、「こんなお酒は見たことないなぁ。」と一言。
確かに、名古屋の地元にはあまり置いていない。
ほとんど、東京といったような、ブランド化戦略として売れるところにしかない気がする。
それが残念。
東一は大好きな佐賀のお酒。酒蔵へ行って感動させてもらって以来、大好きになってしまった。
まぁ、こんなラインが好きなんです。
来年の誕生日、忘れないでよ。
親父との会話はただダラダラと、普通のサラリーマンの会話のように
ここ最近の経済の話、政治の話、仕事の話、酒の話。
でも、「やっぱ親父なんだなー」と思うのは、お決まりの 幼少の思い出話。
同じ話を何度も何度も聞かされるのだが、
親ってものは、そんなに強烈に覚えているもんなのだろうか。
ちなみに、この日は久々の「親子水入らず」 と、遠慮してくださったのか
話が盛り上がっている私たちには、付かず離れずだったマスター。
時には飲兵衛の愚話に付き合ってくれたり、
また時には一緒にお酒の話で盛り上がったり、
この日の様に、適度に接客してくれたり・・・。
いつも、おまたのご兄弟の接客には、心地よさと気配りを感じる。
だから親父も気に入ったのだろうか、この日も「また来ます。」と、大満足。
親父は結構酔っ払ったみたいで、ホテルまで娘が歩いて送る。
「酒の強さは、親父には適わない!!」 と思っていたのに・・・
いつの間にか娘がとうとう追い抜いてしまったようだ。
“年を重ねる事は、良いこと” と、常日頃は思っているが
ちょっとだけ老けた親父の背中を見送りつつ
何となしに、一人帰る時にしんみりしてしまった。
[過去の おまた エントリ]
・2005/04/26 酒・肴 おまた (池袋)
・2005/06/05 おまた (池袋) 再び
[お店情報]
最寄駅:池袋駅から徒歩7分ほど
住所:豊島区西池袋1-7-8 関ビル1F
TEL:03-3986-7770
定休日:日祝(土曜は夜のみ)
営業時間:ランチ・・・11:30~13:30(ランチは限定30食だとか!)
夜・・・・・・17:30~23:00(ラストオーダー22:30)
お店のURL:http://www.amy.hi-ho.ne.jp/omata/index.html
[飲めるお酒]
冷酒からお燗まで・・・いろいろ時期に寄って変わります。
お店のHPもご参考まで。
この日も前日に 「明日東京に出張なんだけど、まき子、夜はどう?」 と電話がかかってきた。
ホテルもちゃっかりメトロポリタンに取っていたらしい。
タイミングよく私も空いていたため、つきあうことに。
最近、教えてもらった オススメのお寿司屋さん に連れていってあげたかったのだが
親父自ら、「この前行ったところに、また行きたいいなぁ。」 ということだったので
おまた へ。
いつものマスターは、親父を覚えていたらしく
「あら、いらっしゃい。今日は “お父さんといっしょ”? なーんてNHK番組ありましたっけ。」
と愛嬌良く迎えてくれた。
「 “お母さんといっしょ” は昔見てましたけどね~。」 などと、返しつつ席に座る。
ここは親父にとって、何が良いって、燗酒がおいしいこと。
真夏でも冷房と扇風機をかけて、汗かきながら飲むくらいお燗好き。
冷房と扇風機、どっちかにしておきなよ・・・。
この日もしょっぱなから、お燗 (というよりぬる燗) を一緒に飲む。

中辛口で・・・とリクエストして出てくれたのが 田酒 特別純米
いつも冷酒で飲んでいたが、お燗にすると、また印象が違う。
「こんなに端麗でしたっけ~?」 と、マスターに聞いたところ、上の写真右端のように
冷酒もすこ~し、飲み比べ用に出してくれた。
こういう、ちょっとした気配りが嬉しい。
確かにお燗の方がツンとくる分、端麗に感じるのだろうか。
でも、これくらいが、今日のお刺身にぴったり合う。

さて、親父と飲みに行くと、困る事が一つ。
親父が大好きなお酒の代表は 越乃寒梅 。こんな感じの辛口が大好き。
私はその反対で、香りと旨味たっぷりのが好き。
でも、いつも一緒に飲みに行くときは1合づつお猪口で分け合って飲むのだ。
さぁ・・・次は何にしようか・・・。と、悩んでいたら、
父親が 「好きなので良いよ。まき子の好きなお酒も勉強しとかんと、誕生日プレゼント用にね。」
うーん、嬉しいというより怪しい。もう誕生日終わってます。しかもここ数年、何も貰ってません。
・・・何だ何だ。なにか下心でもあるのか?!
などと、勘繰りを入れつつ、お燗はやっぱり汗をかくので、冷酒に切り替える。
おまたに来たら、「これ」と、最近思っているお酒。
撰勝山 吟醸生

やっぱり、食中酒としては最適な、ほどよい香りと旨味。
ここいらで、もう一品、メニューにあった 桜海老のかき揚げ をオーダーしたのだが
料理担当のマスターの弟さんが
「かき揚げもいいんですが、パラパラにして衣を薄くした天ぷらのようなのもオススメですよ。」
と教えてくれた。
創作料理がとっても上手い弟さんが言うんだから、やっぱりそれを食べたい。

さすが。 本当にパラパラなんだけど、桜海老の味がしっかりあって、味付けもしてある。
お酒を飲みながら、ちょこちょこツマむのにちょうど良い。
さて、引続き、他のお酒も私の好きなものをチョイス。


醸し人九平次 と 東一
醸し人九平次の酒蔵は親父の家から、とても近い。
住所を見せたら場所が分かった模様だが、「こんなお酒は見たことないなぁ。」と一言。
確かに、名古屋の地元にはあまり置いていない。
ほとんど、東京といったような、ブランド化戦略として売れるところにしかない気がする。
それが残念。
東一は大好きな佐賀のお酒。酒蔵へ行って感動させてもらって以来、大好きになってしまった。
まぁ、こんなラインが好きなんです。
来年の誕生日、忘れないでよ。
親父との会話はただダラダラと、普通のサラリーマンの会話のように
ここ最近の経済の話、政治の話、仕事の話、酒の話。
でも、「やっぱ親父なんだなー」と思うのは、お決まりの 幼少の思い出話。
同じ話を何度も何度も聞かされるのだが、
親ってものは、そんなに強烈に覚えているもんなのだろうか。
ちなみに、この日は久々の「親子水入らず」 と、遠慮してくださったのか
話が盛り上がっている私たちには、付かず離れずだったマスター。
時には飲兵衛の愚話に付き合ってくれたり、
また時には一緒にお酒の話で盛り上がったり、
この日の様に、適度に接客してくれたり・・・。
いつも、おまたのご兄弟の接客には、心地よさと気配りを感じる。
だから親父も気に入ったのだろうか、この日も「また来ます。」と、大満足。
親父は結構酔っ払ったみたいで、ホテルまで娘が歩いて送る。
「酒の強さは、親父には適わない!!」 と思っていたのに・・・
いつの間にか娘がとうとう追い抜いてしまったようだ。
“年を重ねる事は、良いこと” と、常日頃は思っているが
ちょっとだけ老けた親父の背中を見送りつつ
何となしに、一人帰る時にしんみりしてしまった。
[過去の おまた エントリ]
・2005/04/26 酒・肴 おまた (池袋)
・2005/06/05 おまた (池袋) 再び
[お店情報]
最寄駅:池袋駅から徒歩7分ほど
住所:豊島区西池袋1-7-8 関ビル1F
TEL:03-3986-7770
定休日:日祝(土曜は夜のみ)
営業時間:ランチ・・・11:30~13:30(ランチは限定30食だとか!)
夜・・・・・・17:30~23:00(ラストオーダー22:30)
お店のURL:http://www.amy.hi-ho.ne.jp/omata/index.html
[飲めるお酒]
冷酒からお燗まで・・・いろいろ時期に寄って変わります。
お店のHPもご参考まで。
何かジンときてしまいました。
まき子さんには珍しく(笑)しんみりした話でしたね。
私の父は万事不器用で、酒に関しても《ともに酌み交わした》経験がありません。あまり飲めないのです。どうしてこのような酒飲みの息子が生まれたのか両親ともに不思議でたまらないと言っていました。
私の娘も(親に似ず)酒は好きではないようで、そういう意味ではまき子さんのお父上が羨ましく思えます。
酒飲みの心情は酒飲みにしか理解してもらえませんから。