何の変哲もない窓ガラス、そこに貼られた紙にマジックペンで書いたメニュー (例えば「ホットケーキセット450円」、)店内にかかっているラジオ、ソファに低い木のテーブル、L字型のカウンター。銀座とは思えないほど洒落っ気のない(といったら失礼?)、「町のコーヒー屋」と呼びたくなるお店。別に銀座の細い路地にあるわけではありません。1丁目はウェンディーズの斜向かい辺り、ワシタショップと同じ並びにあるワタナベコーヒーショップ。


お会計をするガラスケースのようなカウンターの中にコーヒー豆が売られている様子から見ても、店名から見ても、どうやらコーヒーの卸売りもしている様子。入り口のガラスに貼られた「水出しコーヒー」が気になって、もう何年くらい経つだろう。ここも、横目で見つつ、通り過ぎ、入りそびれていた店の一つ。

一歩入ると、そっけない外見から予想していたのより、ずっとずっと気さくな、近所のお店といった雰囲気。来ているお客さんも、銀座という町のご近所さん達のようだ。


そして、ここ、何より、カウンターの奥で働くお姉さんの笑顔と飾らない言葉が良い。「どうしたの、今日? 花粉症?」なんて訊く声が温かい。お客の大半を占めるオジサンと彼女のやりとりを耳にしながらコーヒーを飲んでると寛いでしまう。店の空気の半分以上はこのお姉さんが作っているようだ。

ホットケーキセットを頼むと、ホットケーキはレンジで温められて出てきます。厚切りトーストセットは、オーブントースターで焼かれた後、アルミホイルでくるんでもう一度焼き、バターを塗って出されます。こだわりのホットケーキでも、究極のトーストでもありません。しかし、一緒に出されたコーヒーはとても美味しい。(確か)水曜日と木曜日は「お客様感謝デー」らしく、ブルーマウンテンが一杯350円。帰り際に買った100g320円のコロンビアも、家で淹れたら美味しかった。

そう、私は銀座でこういうコーヒー屋がずっと必要だったのだ!店から出て、今までずっと行かなかったことを悔やんだのは言うまでもない。