銀座でお得なのは和の世界 ? 友人と私の一致した意見。最近話題となったアルマーニタワーとディオールに挟まれた西五番街通りを(8丁目の方向に)ほんの一足進んでください。正に「一服」するに丁度良いお茶屋さん、茶・銀座があります。この店、築地が本店のうおがし銘茶の銀座店です。


細いビルの中は一階が受付とお茶の販売、2階が煎茶フロア、3階が抹茶フロアとなっています。
1階の受付で煎茶か抹茶、希望を伝え、料金を先に払います。これが、どちらも500円。前に数人並んでいたとしても、大丈夫です。回転の速い店ですから、ほどなく係りの人が案内してくれます。それでも、煎茶と抹茶、比較的早く入れるのは煎茶の方、というのがここを愛用している友人の言葉。


さて、ぐるりと回った階段を上がり、2階に行きますと、お茶屋さん、というにはあまりにモダンなしつらえの煎茶フロアです。このお店の特徴は、テーブルを挟んで座る形式の席がないことです。部屋の壁三方に沿って縁側のごとく、作りつけの座席が渡っています。ところどころにある四角いガラスの部分がテーブル代わり。二人できたら、そのガラスを挟んで座ります。3階の抹茶フロアも壁二方に白いベンチ形式の席が置かれている、似た作り。ただ、2階が光を抑えた空間なのに対し、3階は天井がガラス張り、晴れていれば青空を覗けます。3階の面白いところは、客と向き合う形で、オブジェがまるで美術館のごとく置いてあるところ。「抹茶を飲む」というイメージとちょっとズレた不思議な空間です。

どちらのフロアでもお茶は二度、その間に小ぶりのお菓子、そして煎茶の方では最初に一口、二口分のお酒も出ました。丁寧に淹れられたお茶を飲むとホッとしますね。買い物で歩きつかれた後、観劇前の余った時間、ちょっと立ち寄るのにお勧めです。私達はここに来るたびに、思わず顔を合わせて「やっぱりここはお得だよねー」と口に出してしまいます。

座席の形式上、あまり長居の出来る店ではありません。お茶屋お菓子の出されるテンポに合わせ、終わった後でもう一息入れる、位で立つのが「一服する場所」に合ってる気がします。最後の1階でお茶を買うこともできます。