?トーキョーワッショイ劇場?

『おたつ、パパと桜祭りで遊ぶ』


出演:おたつ(7歳)、おたつパパ(35歳)、ムトウのおじさん(50歳)

(断っておくが、ここで言うパパはあくまでもおたつの父親という設定である。世の中にはいろんなパパがいるから。おたつはまだ他のパパに出会ったことは無いけど)

4月1日(土)のお昼過ぎ。
上北沢桜祭りに遊びに来た、おたつとおたつパパ。
おたつは最近いろいろ気になることがあるらしい。


おたつ「ねぇ、パパ。」

おたつパパ「ん?」

おたつ「それなに?」


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おたつパパ「あ~これはおやじの会のシンボルマークだよ。」

おたつ「ふぅ~ん。パパはおやじなの?」

おたつパパ「まだおやじじゃないと思うけど、会のほとんどの人がおやじだからおやじの会って名前がついているんだよ。」

おたつ「へぇ~。おやじって歳を取っているの?」

おたつパパ「(笑いながら)そうだね。たぶんパパよりも歳を取っている人のことを言うと思うよ。」

おたつ「何歳くらいなの?」

おたつパパ「40歳くらいの人をおやじって言うんじゃないかなぁ。」

おたつ「じゃあ、竜大くんとこのお父さんはおやじだね。おやじってもう若くないってことなんだよね。」

おたつパパ「え・・・誰がそんなこと言ってたの?」

おたつ「竜大くんのママ。竜大くんのパパってね、青年会で若いって言われてるんだって。けどね、竜大くんのママはもう若くないって言ってるんだって。」

おたつパパ「・・・。」

おたつ「竜大くんのパパは40歳だからおやじだよね。でも、青年会では若いの?おやじって歳を取っている人のことじゃないの?」

おたつパパ「(この子は妙なことを・・・)ん~?パパには分からないよ。」

おたつ「おやじって歳を取っている人のことなんでしょ?でも青年会では竜大くんのパパは若いんだよね。」

おたつパパ「(何でこの子は青年会のことなんか・・・)・・・そうだね。きっと若いんだよ。」

おたつ「ふぅ~ん。じゃあ、青年会は普通はおやじって言われる人が若いんだね。でも40歳なんだよね。ということは、青年会には本当に若い人はいないんだね?」

おたつパパ「パパは知らないよ・・・。」

おたつ「ふぅ~ん。でもいつもお祭りで若いお兄ちゃんって見たことないよね。」

おたつパパ「そういえばそうだな・・・。(青年会って高齢化なんだ)」

おたつ「あ!あのね。」

おたつパパ「なに?」

おたつ「前ね、隣のお姉ちゃんがパパにバッグを買って貰った~って言ってたよ。」

おたつパパ「へぇ~。」

おたつ「すごくキレイなバッグだったよ。何円したの?って聞いたら、内緒で教えてあげるって言われたの。」

おたつパパ「いくらって?」

おたつ「15まんえんだって。15まんえんって高いの?」

おたつパパ「・・・高いな。」

おたつ「お姉ちゃんのパパってお金持ちなんだね。でも、本当のパパじゃないんだって。」

おたつパパ「!?」

おたつ「じゃあ、どのパパなの?って聞いたら、また内緒で教えてあげるって言われたの。」

おたつパパ「・・・誰?」

おたつ「ムトウのおじさんだって。何でおじさんがパパなの?って聞いたんだけど、ニコニコするだけで教えてくれないの。ねぇ、パパ、何でムトウのおじさんがお姉ちゃんのパパなの?」

おたつパパ「・・・。」

おたつ「なんで?」

おたつパパ「(聞かなきゃ良かった)・・・何でかな~?パパにもよく分からないよ。」

おたつ「そうなんだ・・・。でもパパが2人もいるっていいよね。僕にもパパの他にパパができるかな~?」

おたつパパ「(この子は何を言い出すのか)おたつにはパパは一人でいいんだよ。」

おたつ「ふぅ~ん。」


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おたつ「パパー!おせんべいのくじがあるよ!」


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おたつ「あーわたあめだ!パパーわたあめ食べたい~。」

おたつパパ「いいよ。(ホッ・・・とりあえずまだ普通の子どもだな)」


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おたつ「(わたあめにパクつきながら)パパたち頑張ってるよね。このパパたちもお姉ちゃんにバッグ買ってるのかな~?」

おたつパパ「コラッ!そんなこと言ったらいかん。」

おたつ「なんで?」

おたつパパ「なんでも。そんなことはいいから、ほら、くじ引きがあるよ。くじ引きしたいって言ってたろう。」

おたつ「あ~ホントだ~。」


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おたつパパ「おたつ、100円あげるからくじを引いてこい。」


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おたつ「・・・。」

おたつパパ「どうした?」

おたつ「このお菓子いらない。」

おたつパパ「あれ?お菓子大好きだろう?」

おたつ「違うの。こんなお菓子はイヤなの。」

おたつパパ「ワガママだなぁ。じゃあ、どんなお菓子が食べたいの?」


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おたつ「ケーキがいい。こんなのイヤ~!」

おたつパパ「ケーキはここで食べなくても家に帰ったらあるだろう。」

おたつ「モンブランが食べたい~!」

おたつパパ「知らん。」

おたつ「も~!」


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おたつパパ「これはどうだ?おもちゃがあるぞ。」

おたつ「・・・。」

おたつパパ「ほら。」

おたつ「こんなおもちゃ興味無い。」

おたつパパ「・・・。(子どもなら喜ぶおもちゃなのに・・・)」


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おたつパパ「これならどうだ?」

おたつ「・・・。(プイッ)」

おたつパパ「ん・・・。(困ったな)」


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おたつ「あ~!これ欲しい!ねぇ、パパこれ欲しい~!」

おたつパパ「え・・・?コレが欲しいの?」

おたつ「うんうん。これがいい~!」

おたつパパ「(この子ってもしかして・・・)じゃあ、くじを引いてみたら・・・?」

おたつ「うん!引いてくるね。」

おたつパパ「ああ・・・。(そんなにこれが欲しいのか?)」


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おたつ「あれ~?1等が当たっちゃった。」

おたつパパ「おっ!スゴイじゃないか!おたつ。良かったな~。」

おたつ「・・・。こんなのいらない。」

おたつパパ「何で?ドンジャラだぞ、ドンジャラ。しかもドラえもんだぞ!」

おたつ「いらない。ドラえもんなんて興味ない。」

おたつパパ「皆でドンジャラで遊べるぞ!」

おたつ「じゃあ、パパが遊べば?いらないったらいらないの!2等が良かったの!」

おたつパパ「(こいつ可愛くないな~)じゃあ、パパが持って帰るからな。」

おたつ「いいよ~。」

おたつパパ「おたつ、金魚すくいでもやっていくか?」

おたつ「いいよ~。」

おたつパパ「一緒にやろうか?」

おたつ「いいよ~。(はいはい)」

おたつパパ「じゃあ、はい、網を持って・・・。」

おたつ「イヤッ!」


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おたつパパ「何!?」

おたつ「イヤだ!怖い!」

おたつパパ「何が・・・?」

おたつ「金魚すくいの前におばさんが・・・。」

おたつパパ「おばさんがどうした?」


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おたつ「おばさんが怖い~!」

おたつパパ「ま・・・あ、確かに露店には不釣合いな人かもしれないが別に怖くはないだろう。」

おたつ「できない~!怖いよ~!」

おたつパパ「(そんなに怖がらなくても)ああ、分かった分かった。じゃあやめとくか。」

おたつ「うん。」

おたつパパ「じゃあ、もう帰るかな?(この子こんなに難しい子だったか?)」

おたつ「うん。もう帰る。」


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おたつ「ねぇ、パパ。」

おたつパパ「何?」

おたつ「何であのお姉ちゃん半そでなの?」

おたつパパ「もう暖かくなってきたからな。」

おたつ「でも右のお姉ちゃん寒がってるよ。」

おたつパパ「確かに、寒そうだな。」

おたつ「そうだよ。まだ寒いんだよ。」


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おたつ「ほら、次の日は長そでになってるよ。」

おたつパパ「本当だな。」

おたつ「やっぱり寒かったんだよね。まだ春先だから寒いんだね。お姉ちゃんもう寒くなくなって良かったね。」

おたつパパ「そうだね。(やっぱりこの子は優しいな)」

おたつ「でも、最初から長そで着てたら良かったのにね~。」

おたつパパ「まあな」。

おたつ「おバカだよね~。」

おたつパパ「あ~・・・おバカ?」

おたつ「そう。おバカなの。まだ春先さんだから朝晩は寒いの。知らなかったのかな~?」

おたつパパ「まあ、昼間は暖かいからな。」

おたつ「おバカ、おバカ。」

おたつパパ「コラッ!おバカおバカ言うもんじゃない!」

おたつ「なんで~?あ!ムトウのおじさんがいるよ~!」

おたつパパ「あ、どうも。いつもお世話になっております。」

ムトウのおじさん「お~おたつじゃないか。元気か?」

おたつ「うん、元気だよ。お姉ちゃん元気?」

ムトウのおじさん「ん?お姉ちゃん?誰のことだ?」

おたつ「お姉ちゃんだよ。隣のお姉ちゃん。」

おたつパパ「こ・・・こらッ、おたつ余計なこと・・・。」

ムトウのおじさん「ん~?どこのお姉ちゃんのことを言ってるんだ?」

おたつ「バッグ買ったんでしょ~?15まんえんしたんでしょ?ねーねー。」

ムトウのおじさん「・・・。(絶句)」

おたつのパパ「(冷や汗)あ~この子どっか他の方と間違えているみたいですね~。・・・えっーと,そろそろ帰ろうかな?ママも待ってるしな、おたつ。な~。」

おたつ「え~なんで~?まだ遊びたいよー。」

ムトウのおじさん「お・・・おぅ。俺もちょっと青年会の用事があるからそろそろ。」

おたつのパパ「そう・・・ですよね。じゃあ、またこれで・・・。」

ムトウのおじさん「お・・・おぅ。」

おたつ「え~なんで~イヤだよー。」

おたつのパパ「いいから、早く帰らないとママが怒るぞ。な?」

おたつ「別にママは怒らないよ~。なんで~?」

おたつのパパ「いいから!とにかく帰ろうな。じゃあ、これで失礼します。」

ムトウのおじさん「あ、ああ・・・。またな。」

おたつ「ブーブー。」

おたつのパパ「ふぅ・・・。危なかった。(気をつけないとこいつは何でもしゃべるから・・・)」

ムトウのおじさん「・・・。(なんであいつがあのことを・・・)」


立ちすくむムトウのおじさん。
おたつは無邪気にもパパとムトウのおじさんを凍りつかせたのでした。
この会話の後、ムトウのおじさんはおたつを避けるようになったとか。
秘密がバレるかもしれないと思ってビクビクしてるみたいです。





以上で終了。
この物語はあくまでもフィクションです。
物語に出てくる人物名は実在の人物ですが、内容はフィクションです。
あしからず。