昨年末に第二湊湯廃業の噂を聞き訪れた際、
店先にはたしかに、その断り書きが張り出されていた。
店主直筆の言葉からは苦渋の決断であることが端々に感じられ、
年越しを前にした国中の盛り上がりとは正反対に、
移ろう世の無常に、しみじみと感じ入っていたのを思い出す。
 
だが年明け、第二湊湯はどうやら営業しているらしいという話を耳にする。
中央区の姉妹店から若い経営者が移ってきたようで、
心機一転、新しい一歩を踏み出すというのだ。
銭湯受難のこの時代には久々に明るい知らせであり、
 伝統を残す第二湊湯が、末永く続いて欲しい?
そう願ったのはさほど昔の話ではない。
 
しかしそれから一年も経たずして届いた、昨夏の廃業の知らせ。
店主に聞いた限り、二度目の再開はないだろう。
廃業後に第二寿湯を訪れる機会はなかったが、しばらくの間、建物自体は残っていたらしい。
だがつい数日前に地元の知人から、解体が完全に終了したという話を聞いた。
 
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 第伍拾伍番札所 ~ 第二湊湯 ~ 江東区・清澄
※ 2009年8月をもって廃業