まだ日も暮れぬうちにスーツ姿で乗り込んだ、新幹線のぞみ号。
東京発の行き先は新大阪、最近多い兵庫県への出張だ。
今回は多少時間もありそうだし、西国の銭湯を巡ってみるとするか。
トーキョー銭湯番外編、東海道中銭湯記。
今回は兵庫県よりお届けします。
 
 
富士の製紙工場、静岡の茶畑、名古屋の駅前大都市、京の古都?
次々に変わりゆく景色を眺めながら新大阪に着いたのは、午後7時を回ったところ。
向かったのは、かつて近畿圏でも屈指の工業地帯として栄えた尼崎市。
汗水垂らしての工業地帯には銭湯が多そうなものだが、
人口減、工場の衰退とともに銭湯も数を減らし、
尼崎駅からの徒歩圏にはわずか2軒が残るのみとなった。

 
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そのひとつ、駅北に位置する次屋温泉。
妙な屋号は"つぎや"、地元の町名に由来するものだろう。
まっ平らで古い商店のような面構え、引き戸を開けると
東京ではまず見られないござ敷きの脱衣所が広がる。
奥の浴室にはど真ん中に鎮座する、細長い浴槽。
このような関西の伝統配置も昨今では少なくなりつつあるようだが、
はるばる関西圏へやってきたことを実感させられる瞬間だ。
 
ところで屋号の「温泉」だが、特に天然温泉を使用しているわけではないらしい。
だが昨年愛知の旅といい、西方では普通銭湯にも関わらず「温泉」がやたらと多いことに気付く。
この謎についてはおいおい、調べていきたいところではある。
 
 
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○ 次屋温泉

住所 兵庫県尼崎市次屋1丁目11?15
電話 06-6499-5660
営業 15:30~24:00
定休日 月曜日