「こんど、コラボしましょうよ!」
元気いっぱいな亜位さんの一声で実現した、"トーキョー朝市喫茶銭湯"。
朝市のミドリさん、喫茶のaiconさん、レトロコラムで東京名人のユウジさん。
それぞれの得意分野をお互いに紹介し、一日で楽しんでしまおうという企画である。
 
東京の銭湯巡りも、すでに3桁。
お勧めはいくつもあるけれど、中には濃すぎるものもある。
雄大な外観のインパクト、木の香りの懐かしさ、美麗な富士山...
銭湯に馴染みのない人を連れて行くなら、これらは絶対に外せない要素たちだ。
最初から、絶対にここと決めていた場所があった。
 
 
朝市、喫茶、一通りの用事を済ませて目白台へ。
幅の広い目白通りから脇道へ入ると、月の湯が唐突に現れる。
天へ伸びる千鳥破風に、楓が覆いかぶさる巨大な唐破風。
東京歴の決して短くないメンバーも、これには唖然。
その荘厳な姿に、しばらくの間思わず立ち尽くしてしまうのであった。
 
 
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「じゃあ、5時ね」
腕時計をちらり、示し合わせて別々の戸を開ける。
だがお代を払おうとすると、別れたはずの女性陣が番台越しに"こんにちは"。
 
反対側が見えてしまう、あまりに低いこちらの番台。 
そう、これこそが我々の両親か、ともすると祖父母の世代か、
お客さんの背丈も今よりずっとずっと低かった頃を知る、歴史の証人だ。
さらには、福助の人形に錦鯉のタイル絵、格子の高い木造天井。
昭和のごく初期という創業当時の姿を、月の湯は現代の自分たちへ全身で伝えてくれる。
 
 
4時台に起きて道に迷った朝市と、美味しすぎたお赤飯。
駅前の喫茶で語らった時間、東京名人のガイドのもと歩きに歩いた道中。
それらを回想しながら、ゆっくりとお湯に浸かる。
 
だが全然引かない汗というのは、久しぶりに戻ってきた日差しのためか、
あちらの脱衣所より意図せずに飛び込んできた、
着替え途中の姿にどぎまぎしてしまったためなのか ?
向こう側の甲高い声を背に、ふたり妙に押し黙ってしまった夏の最後の夕方である。
 
 
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○ 月の湯
 
住所 東京都文京区目白台3?15?7
電話 03-3943-1788
営業 17:00~22:00(日曜は16:00~23:00)
営業日 火・木・日曜
 
 
朝市 ? 大谷口朝市(板橋 宮の下商栄会)
喫茶 ? 白鳥?板橋