夏になると必ず食べている、かき氷。
けれど自分にとって思い出されるのは、縁日でも甘味処でも花火大会でもない。
子どものころ宇都宮の市民プールへ行くと必ず寄った、小さな露店のかき氷屋さんだ。
 
思いっきり遊んで、くたくたになって駐車場へ向かう帰り道。
片親の母は自分と姉とを連れ毎回そこに寄ってくれたので、
今日は青か赤か緑にしようか、それはもう楽しみに
削られ飛び散る氷を並んで見上げていたものである。
 
 
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ここは板橋区、中仙道沿いにある水神湯。
街道の中ほどには石神井川が直角に交わり、
区名の由来ともなった"板橋"を地元民が繁く行き交う。
川沿いには桜の並木がずらり、対岸から望むのっぽな煙突がやけに郷愁を漂わせる風景だ。
 
水神湯は、となりの石神井川が今のように護岸工事される前からここにあって、
町の移り変わりを見届けてきた。
屋号が石神井川の神様にちなんだものかどうかは今となっては誰も知らないのだが、
昔は大雨ともなると上流の豊島園から大きな鯉が幾匹も流されてきて、
皆でそれを眺めていたということだ。
 
 
とても蒸し暑い7月のこの日、入浴中ずっと気になっていたのは
表に併設された総菜屋さんのかき氷。
店前では子どもたちが汗を拭き拭き、
涼しげな硝子の器を手にしながら一心に頬張っている。
 
きっと、この子らにとって将来思い出されるかき氷は
縁日でも甘味処でも花火大会でもなくて、水神湯帰りに頂いた一杯であるに違いない。
 
 
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○ 水神湯
 
住所 東京都板橋区仲宿50?1
電話 03-3961-7209
営業 16:00~24:00(日曜は15:00~)
定休日 金曜