昔ながらの銭湯も、最近では自身のウェブサイトを持つところも
ちらほらと見られるようになってきた。
しかしよほどの経済力と知名度でもない限り、その規模も小さいもの。
ブログ形式か、せいぜい個人の趣味レベルといえるものが大半だ。
 
 
さて、ここは世田谷・経堂の塩原湯。
うぐいす色の外壁や脱衣所天井の特異な配色が目を引くが、基本は昔ながらのお風呂屋さん。
それでいて凝りに凝ったこの完成度は、他に類を見ないと言っていい。
(塩原湯ホームページ) 
 
 
setagaya_shiobarayu_01.jpg
 
setagaya_shiobarayu_05.jpg
 
setagaya_shiobarayu_02.jpg
 
 
女性に限るが、ネイルケアや各種整体といった美容コースまで設けているというサービスぶり。
飾られた色紙の群は、そのせいか。
銭湯の新時代を予感させる、塩原湯。
これからの銭湯がどうあるべきか、大いに可能性を感じさせてくれる。
 
 
それだけに、今回の廃業の知らせはショッキングなものだった。
綺麗に見えた施設も、老朽化が進んでいるらしい。
特に湯沸かしの釜などは亀裂すら入っている始末、
状態によっては、予定より早期の廃業もあり得るという。 
 
 
2年前通い始めたときは、あまりの数に驚かされた世田谷区の銭湯。
最近まで、あまり廃業の話も聞かないと思っていた。
だが気づいてみればその間隔も、いつの間にか広くなってきた。
受難の波は確実に、ここにも押し寄せてきているらしい。
 
 
setagaya_shiobarayu_08.jpg
 
 
 
○ 塩原湯
 
住所 東京都世田谷区宮坂3?27?5
電話 03-3426-1126
営業 15:00~23:30
定休日 水曜
 
※ 2008年6月30日をもって廃業