"しほう"ではない。"よも"と読む。
 
昭和34年創業という、八王子の四方の湯。
「四方向からお客さんがやってくるように」という意味が込められているといい、
番台に座るお婆さんの旦那さんが名付け親。
 
 
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hachioji_yomonoyu_04.jpgのサムネール画像
 
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大都会東京も、端の端に位置する八王子。
田園都市線の渋谷駅からJRに乗り換えて、片道690円もかかってしまった。
都内とはいえここまで来ると銭湯の様相も若干変わってくるもので、
入ってすぐの下駄箱が、めったに見ない総木製ときた。
 
浴室の足元のタイルも、カニや貝の模様がかわいらしい。
お婆さんは「お金が無くってねえ」と苦笑いするが、ちょっとずつ、ちょっとずつ補修しつつ、
昔ながらの様式を大切に保ち続けてきたのだ。
 
 
この日は少し肌寒いせいかお目にかかることはできなかったが、
昔は蛍が出たという縁側には、大きなカメの雌雄がいるらしい。
お婆さんのお孫さんが、学校の友達から譲り受けたミドリガメだ。
脱衣ロッカーの上に置かれたプラケースに、それらから1か月前に生まれたばかりという子亀が
ちっちゃな顔をのぞかせていた。
 
 
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○ 四方の湯
 
住所 東京都八王子市大和田町5?6?6
電話 042-642-4529
営業 15:00~23:00
定休日 木曜